今村圭文
記事数:8
長崎大学病院 第二内科講師
1999年長崎大学卒業
米国国立衛生研究所留学を経て、現職
日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器学会専門医、Infection Control Doctor
日本呼吸器学会成人肺炎診療ガイドライン2017作成委員会ガイドライン作成事務局
記事数:8
長崎大学病院 第二内科講師
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誤嚥性肺炎を繰り返す患者さんの肺炎予防の観点も含めると、リスク評価は重要 個人の意思やQOLを考慮した肺炎治療を行う場合も 高齢者において誤嚥のリスク評価を行うことは重要です。医療者は、市中肺炎CAP)、医療・介護関連肺炎(NHCAP)では、まず疾患終末期や老衰状態
肺炎球菌ワクチンの予防接種を強く推奨しています。併せて、口腔ケアを推奨しています。 ワクチンは2種類あり、65歳以上で定期接種も行われている 感染症の予防としてまず思い浮かぶのは、ワクチン接種だと思います。肺炎を引き起こす細菌でワクチン接種が実用化されているのは肺炎
エンピリック治療を基本として、狭域抗菌薬と広域抗菌薬を使い分けます。 重症度と耐性菌リスクに応じて使い分ける 肺炎の治療は標的治療(原因菌を同定した治療)が理想ですが、実際には原因菌が同定できるのは全症例の中で半分以下です。原因菌が不明の場合は、経験的治療(エンピリ
肺炎を発症した患者さんが医療ケアや介護を受けていて、定義項目を1つ以上満たす場合 4項目のうち1つでも当てはまればNHCAP 医療・介護関連肺炎(NHCAP)は2011年に発表された「医療・介護関連肺炎診療ガイドライン」のなかで表1のように定義されており、この項目が
看護師は問診だけでなく、バイタルサインにも注意! 問診や診察所見、検査から総合的に判断する 肺炎自体の診断は、問診、診察所見、血液検査所見、胸部X線検査で総合的に判断します。 問診(症状や病歴)で重要なのは、発熱、咳嗽、喀痰、呼吸困難、倦怠感(活動性低下、食欲低下)
非定型型肺炎と細菌性肺炎で使い分ける 過剰な抗菌薬投与は避ける 市中肺炎(CAP)では耐性菌リスクが少なく、患者さんの元々の状態も健康である場合が多いため、予後は比較的良好です。そのため、肺炎を治癒させることは重要ですが、過剰な抗菌薬投与を行わないことも耐性菌の蔓延を
A-DROPやI-ROADを使って評価する 日本人のCAP予後予測に優れているA-DROP 前回までの市中肺炎ガイドラインには現在の医療・介護関連肺炎(NHCAP)が多く含まれていましたが、新しいガイドラインでは市中肺炎(CAP)とNHCAPを明確に分けるようになりま
タイプ別に分けられていたガイドラインが1つになった 診断においては敗血症の有無を重要視 これまで肺炎のガイドラインは、市中肺炎(community-acquired pneumonia:CAP)、院内肺炎(hospital-acquired pneumonia