1. トップ
  2. 看護記事
  3. 医療・看護技術から探す
  4. 検査
  5. 超音波検査
  6. 超音波検査(心エコーや腹部エコーなど)|看護師の役割と検査説明のポイント

【連載】検査説明これだけガイド

超音波検査(心エコーや腹部エコーなど)|看護師の役割と検査説明のポイント

  • 公開日: 2013/12/24
  • 更新日: 2020/10/21

これから受ける検査について患者さんから質問されたとき、どう答えていますか? ここでは、頻度の高い画像検査に絞って、看護師が説明時に知っておきたい検査のポイントを解説します。今回は、超音波検査についてです。


超音波検査とは?どんな検査?

人の可聴域(20Hz~20kHz)を超える高い周波数の音波を体内に当て、戻ってくる反射波を画像化する検査法です。痛みや被曝のない非侵襲性の検査のため、小児や妊婦、高齢者にも広く用いることができ、必要な場合には繰り返し行うこともできます。

画像を鮮明化するなど、医師が必要と判断した場合には造影検査が行われます。使用する造影剤はレボビスト(R)やソナゾイド(R)などで、静脈注射での投与となります。ほかの造影検査と比較して副作用が非常に少なく、安全性に富んでいるのが特徴です。

検査は、プロ―ブの滑りや密着性を高めるために、検査部位の体表面に検査用のゼリーを十分に塗布して実施されます。

超音波検査で何がわかるのか

各臓器の形態、病変の有無、位置および形状・状態などの質的量的診断ができます。また、ドップラー法の応用で、血流情報をとらえることも可能です。
ただし、超音波が通過しない骨組織、肺など気体を含む組織、厚い脂肪層などには不向きで、適応となりません。
主な適応臓器・疾患は次の通りです。

>> 続きを読む

頭部

心臓弁膜症、虚血性心疾患、心筋症、心膜炎、大動脈疾患、心臓腫瘍、血栓など

腹部

肝臓(肝硬変、脂肪肝など)、胆嚢(胆嚢がん、胆嚢結石など)、膵臓(膵臓がん、膵炎など)、腎臓(腎臓がん、腎結石など)、膀胱・尿管(膀胱腫瘍、膀胱結石、尿路結石など)、卵巣(卵巣がん、卵巣?腫など)、子宮(子宮がん、子宮筋腫など)、前立腺(前立腺がん、前立腺肥大など)、その他(腹部大動脈瘤、リンパ節腫大、腹水など)

体表

甲状腺(甲状腺機能亢進症など)、乳腺(乳腺腫瘍、乳腺炎など)

検査前にこれを伝える

  1. 基本的に同一体位で検査しますが、撮影部位によっては息止めしたり、体位を変えるなど患者さんの協力が必要になること、検査に要する時間などを伝えます。
  2. 胃の内容物、消化液によって画像が不鮮明になってしまうため、上腹部検査では絶食が必要です。一般的に食止めは検査予定の4時間前からですが、患者さんの混乱を防いで確実に検査ができる状態にするため、当院では午前中の検査は検査前日の23時以降から、午後の検査であれば検査当日の9時以降から絶食としています。心エコーや下腹部の検査では絶食の必要はありません。
  3. 水分摂取は検査当日まで可能ですが、消化液が分泌される甘味のある飲料は避け、水やお茶を摂るように指導します。下腹部の検査では、膀胱に尿が貯まった状態の方が超音波の反射が高まり、より画像が鮮明になるので、検査2~3時間前から水分を摂取し、検査終了まで排尿を我慢してもらいます。
  4. 内服薬については特に休薬の必要はありません。ただし、食止めがある場合、糖尿病薬に関しては低血糖のリスクが生じるので、医師の指示を確認します。
  5. 造影剤は卵成分を含有しているので、造影剤使用の場合には卵アレルギーの有無を確認します。

検査部位別の前処置

検査部位別の前処置

検査中にこれを伝える

  1. 検査室内は暗く、また絶食や脱水症状によって患者さんがふらつく可能性があります。ADLなどを考慮しながら、転倒・転落への注意を喚起します。必要があれば介助を申し出ます。
  2. 基本的に同一体位で撮像するので、体位保持がつらかったり痛みがあるときは早めに知らせること、また、尿意が我慢できないときも必ず伝えるよう説明します。

検査後にこれを伝える

  1. 次の検査予定を確認し、飲食制限がなくなったことを知らせます。

*次ページでは「特に注意が必要な患者さん」について解説します。

特に注意が必要な患者さん

  1. 糖尿病の既往がある 飲食制限によって低血糖になることもあるので、内服の指示を医師に確認する(特に就寝前の投薬)とともに、検査中、検査後も低血糖の有無を注意深く観察する必要があります。

患者さんによく聞かれること

Q 超音波造影はどんなときに行われるのですか?

A 主に血流情報の評価・判定に実施されます。

超音波検査では、生体内での超音波エコーが弱く、診断に十分な画像が得られないときに造影剤を使用することがあります。非侵襲性を活かした新しい検査法で、TAE(肝動脈塞栓術)、PEIT(経皮的エタノール注入療法)、PMC(薬物動態修飾化学療法)などの治療後の効果判定、肝腫瘍の悪性診断、腫瘍栓やシャントによる肝血流異常の診断などがその目的です。

また、超音波検査で使用される造影剤は副作用が非常に少ないため、CTやMRIの造影剤に対してアレルギー反応を示す患者さんにも実施が可能です。だたし、病変の全体像の把握はCTやMRIに劣ります。

*次回は「血管造影検査」について解説します。

(『ナース専科マガジン』2011年8月号より転載)

この記事を読んでいる人におすすめ

新着

超音波検査(心エコーや腹部エコーなど)|看護師の役割と検査説明のポイント

これから受ける検査について患者さんから質問されたとき、どう答えていますか? ここでは、頻度の高い画像検査に絞って、看護師が説明時に知っておきたい検査のポイントを解説します。今回は、超音波検査についてです。 超音波検査とは?どんな検査? 人の可聴域(20Hz~20k

2013/12/24