1. トップ
  2. 看護記事
  3. 看護教育・制度
  4. 看護管理・教育
  5. 看護倫理
  6. 【看護倫理・事例】第7回<問題編> マンパワー不足によるジレンマ

【連載】ケースで考えよう!看護倫理レッスン

【看護倫理・事例】第7回<問題編> マンパワー不足によるジレンマ

  • 公開日: 2014/8/12

日々の看護のなかに意外に多く潜んでいる倫理的問題。それらの解決のためには、倫理的問題に気づくセンスが欠かせません。
今回は、患者さんの意思決定にまつわるケースを通して問題を掘り起こしてみましょう。


「せめてトイレに行って排泄したい」と訴える患者さんを、なんとかトイレに行かせてあげたいのだが・・・

今回の患者さん

  1. 上田景子さん(仮名)
  2. 50歳
  3. 女性
  4. 乳がんの術後再発

せめてトイレに行って排泄したい・・・

上田さんは、乳がんのリンパ節転移により右上肢に浮腫と痛み、麻痺があり、両下肢にも骨転移による麻痺があります。
入院時から排尿・排便障害がみられ、排尿はバルーンカテーテルを挿入し、排便は浣腸と下剤でコントロールし、ベッド上で行っています。
しかし、床上排泄のために腹圧がかけられず、常にスッキリ排便できない感じがあり、上田さんは、入院時から「せめてトイレに行けるようになりたい」と話しています。

トイレでの排泄にトライ

そこで、上田さんの「トイレに行きたい」ニーズを満たすために、ベッドサイドでのリハビリを開始しました。
しかし、ポータブルトイレへの移乗では、上田さんには血圧低下による気分不快がみられ、座位保持も不安定であることから、トイレ移乗は難しいと判断されました。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

【フライの倫理原則】看護倫理を考える5つのチェックポイント

5つのポイントをチェックしよう  ジレンマの原因がどこにあるのか、それらが倫理的にどのような問題を含んでいるかを見極めるためには、それぞれの行為が倫理的に正しいかどうかを点検してみる必要があります。その方法にはいろいろありますが、この連載では、フライの倫理原則に

2016/10/26