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【連載】検査説明これだけガイド

CT検査とは?|看護師の役割と検査説明のポイント

  • 公開日: 2013/12/20
  • 更新日: 2020/10/22

これから受ける検査について患者さんから質問されたとき、どう答えていますか? 
今回から、頻度の高い画像検査に絞って、看護師が患者さんへの説明する際に知っておきたい検査のポイントを解説します。今回は、CT検査についてです。


CT検査ってどんな検査?

CTは、身体にX線を照射して、その吸収率の違いをコンピュータ解析によって画像化する検査法で、単純X線検査では得られない、臓器などの断層面を映し出すことができます。

現在は、螺旋状に連続撮影することで断層面がずれないヘリカルCTや、複数の検出器が備わり広範囲・短時間での撮影が可能になったマルチスライスCTが主流となっています。

また、造影剤を用いることで高度な画像が得られ、より微細な異常を確認することもできます。こうした造影剤を用いた検査を造影CT、造影剤を使用しない検査を単純CT(または非造影CT)と呼びます。造影CTの適応は、腫瘍、炎症、血管性病変などです。

造影剤には陽性造影剤として、原子番号が大きくX線を吸収するヨード製剤が使われ、イオパミロン®、オムニパーク®、オプチレイ®)、イオメロン®、プロスコープ®などの非イオン性造影剤(静脈投与)、ガストログラフイン®の消化管造影剤(経口投与)などの種類があります。

検査中は、患者さんが移動寝台に横になった状態でガントリーと呼ばれる円筒状の装置へ入り、X線管球と検出器がその周囲を回転しながらスキャンしていきます。

検査で何がわかるのか

より確実な確定診断を目的に実施されます。検査時間が短いので、重症患者や緊急の外傷患者にも適しています。
確定診断の適応となる主な疾患は次の通りです。

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頭部

脳腫瘍、脳梗塞、脳出血などの脳疾患の鑑別など

胸部

肺がん、肺炎、胸部大動脈瘤、胸水の有無など

腹部

肝臓がん、膵臓がん、腎臓がん、腎ハV胞、尿管結石、膀胱疾患、子宮・卵巣疾患、前立腺疾患など

四肢

膝関節、股関節、手足の病変など このほかに、リンパ腫の確認、外傷、石灰化・骨化病変の判定などが適応となります。

検査前にこれを伝える

  1. X線を使用するので、放射線被曝による影響があること、撮影部位によっては体位を変えたり、正確な画像を得るため、息止めや鎮静指示などで患者さんの協力が必要になること、検査に要する時間などを伝えます。

  2. 造影剤を使用する場合は、それが理解できているか、これまでに造影剤による副作用が出現したことはないかを確認します。

  3. 食事制限はありません。検査当日も通常の食事・服薬が可能です。

  4. 検査室に入る前には、撮影部位にかかる金属類を外すように指導します。これらはX線の透過性が低いため、その部分の画像が白く映り、臓器と重なると診断に支障をきたします。

持ち込めない物リスト

  1. 入れ歯
  2. 補聴器
  3. 眼鏡
  4. アクセサリー
  5. ヘアピン
  6. 金属やプリントの付いた衣服
  7. 湿布剤

検査中にこれを伝える

  1. ガントリー内に入るので、閉所が苦手な人には近くに放射線技師と看護師がいることを伝え、気分が悪くなったら知らせるように説明します。
  2. 造影CTの場合、造影剤の注入によって急激に血管が拡張し身体が熱く感じます。これは薬の作用なので心配ないことを必ず伝えます。
  3. 造影剤使用時には頻度は高くないものの、副作用が発生することがあります。嘔気・嘔吐、かゆみ、呼吸苦、動悸などの症状を感じたら、我慢せずにすぐに伝えるよう指導します。

検査後にこれを伝える

  1. 嘔気・嘔吐、熱感、かゆみ、発疹、頭痛、倦怠感などがないか確認します。遅発性副作用もあるので、帰宅後に症状が出現した場合の緊急連絡先を伝えます。
  2. 造影CTの場合、造影剤の注入によって急激に血管が拡張し身体が熱く感じます。これは薬の作用なので心配ないことを必ず伝えます。
  3. 造影剤は腎排泄されるので、検査後は十分な飲水を勧めます(150~200mL以上)。食事制限はないので、検査後は通常の食事を摂っても構いません。

特に注意が必要な患者さん

  1. 喘息などのアレルギー性疾患や、造影剤アレルギーがある 時に重篤になることもあるので、喘息の既往や以前に造影剤による副作用を起こした人に造影剤を使用するかどうかは医師の判断となります。
  2. 腎機能データがCr 1.5以上
  3. 糖尿病の既往がある ビグアナイド系の糖尿病薬は造影剤の使用によって乳酸アシドーシスになることがあるので、休薬は医師の判断となります。
  4. 閉所に恐怖感あるいは圧迫感がある
  5. 腰痛など身体に痛みがある 枕などで安楽な姿勢が取れるように工夫します。

患者さんによく聞かれること

Q CT検査とMRI検査はどこが違うの?

A 検査方法と得意な撮影部位・病変が違います。

CTは基本的に単純X線検査と同じX線撮影ですが、MRIは強い磁場内で起こる共鳴現象を利用して撮影する方法で、もともとの原理が異なります。

MRIは心臓など動いている臓器の撮影は苦手ですが、多方向から断層撮影が可能な上、骨の影響を受けないため、例えば、頭部では脳内構造が詳しく画像化でき、病巣がわかりやすいというメリットがあります。一方、CTには石灰化病変や気体の存在診断ができるというメリットがあります。

*次回は「MRI検査」について解説します。

(『ナース専科マガジン』2011年8月号より転載)