第1回 なぜ必要? 感染対策を行う2つの理由【前編】
- 公開日: 2015/11/12
当たり前のように行うこととされている感染対策ですが、なぜ必要なのかを知っていますか。 知っているのと知らないのとでは、感染対策を行うことへの意識が違ってくるのではないでしょうか。
そこで、感染対策の解説に入る前に、まずはなぜ感染対策を行うのかを解説します。
理由1 安全な医療を提供するための一番の基本だから
なぜ、看護師が行うのか?
私が感染対策にかかわったのは1998年頃からです。
そして看護師が感染対策に積極的にかかわるようになったのは、2000年に日本看護協会看護研修学校に感染管理認定看護師の学科ができたころからであり、特に機運が向上してきたようです。
それまでは感染対策の知識をもった医師を中心として、対応していることが多かったものが、感染防止にかかわるケアや管理の現場をより知りつくした看護師が行っていくことも有用、という流れになってきたからです。
院内感染は増えた?
感染管理認定看護師が誕生したころから、院内感染の報道をよく耳にするようになりました。
それは病院の感染管理がそれまでよりも悪くなったというより、感染管理に対する意識が高まり、病院としての対応の一つとして事実の公開がなされているからだと考えられます。
報告件数が増える中で、やはり正しい管理をしなければいけない、個人個人の努力ではなく、組織自体が患者さんの安心・安全な医療のために、医療安全と同じく感染対策管理を行おうという方向になっていきました。
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