逝去時のケア【下顎を閉じるケア編】
- 公開日: 2015/1/29
- 更新日: 2021/1/6
逝去時のケアの方法とポイントについて解説します。今回は【下顎を閉じるケア】についてです。
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下顎を閉じる主なケアの手順
丸めたタオルを顎の下に置き、枕で角度を調整し、自然と閉じるよう前傾にします。口が開いてしまうからといって絶対に縛ってはいけません。
【理由】
縛ることで縛った部位はうっ血し、局所的浮腫が生じます。その結果、顔は腫れて膨張するため、生前の顔とは別人のようになってしまいます(下図)。
口を閉じることは口腔内の乾燥を避けるためにも必要なことです。しかし、硬直期に硬く固まった口も、数日後、弛緩期によってまた緩む・開口するということを理解しておく必要があります。
それを踏まえたうえで、縛ってまで口を閉じる必要があるのかということを、ご家族とともに考えてはどうでしょうか。患者さんに今後生じる不可逆的な変化を最小限に抑えるためのケアを優先するべきだと思われます。
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