第8回 エンゼルメイクの目的④死後硬直をふまえた保清『口腔ケア』/臭気予防のための『眼内ケア』
- 公開日: 2016/2/2
- 更新日: 2021/1/6
患者さんがご臨終を迎え、本人の人格やその尊厳を失わないよう、ご遺体がケアする人の手を離れるまでケアを行なう「エンゼルケア(逝去時ケア)」。本連載ではそのエンゼルケアの実践法を解説します。
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エンゼルケア(逝去時ケア)とは?目的・手順など
第7回で、死後硬直の速度や強さには体の状態や環境などの関係で個人差があるというお話をしました。
死後硬直は、硬直した状態が続くのではなく全身が硬くなってピークがくると、その後、酵素の働きや腐敗の進行などで筋肉組織の崩壊が進み、「弛緩状態」になる流れがあります。今回は「弛緩→硬直→弛緩」の流れの中で、必要なエンゼルケアのひとつ『保清ケア』について解説します。
死後硬直をふまえた保清ケア
死後硬直には「弛緩→硬直→弛緩」の流れがあります。硬直は、顎硬直(1~3時間)→全身硬直(3~6時間:上股硬直→下股硬直)→弛緩状態(おおむね死後2~3日程度で硬直は弱くなり4日以降に消失する)という順で進みます。
死後硬直の流れの中での保清ケアを、どのタイミングでやっていくか、どこの保清を行なうかがポイントになってきますが、早めに行ないたいのが『口腔ケア』です。
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