第19回 部位別のエンゼルメイク(1)点滴やカテーテルなど医療器材の取り外し
- 公開日: 2016/6/25
臨終を迎えた患者さんの人格や尊厳が失われないよう、ご遺体がみなさんの手を離れるまでケアを行なう「エンゼルケア(逝去時ケア)」。本連載ではそのエンゼルケアの実践法を解説します。
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エンゼルケア(逝去時ケア)とは? 目的・手順・看護師の役割など
今回から「部位別のエンゼルメイク」を解説します。点滴やカテーテルなどの医療器材を取り出す際には、死後変化が関係した「皮下出血」に注意する必要があります。
皮下出血と体外出血の予防について
臨終後は、血液循環の停止などにより血液凝固因子が大量に消費されます。したがって血液は血液凝固因子が少ない状態になりますので、生体の時より止血がしづらくなるのです。
点滴針やカテーテルを抜去した箇所にガーゼを充ててテープを貼った場合、その時には問題がなくても時間経過とともにジワリジワリと出血し、皮下出血を起こします。さらに時間が経つとその部分の色が変化し目立つ場合があります。
図1のように、特に鎖骨の辺りは目にふれやすい場所です。それともう一か所は、手の甲に点滴の注射針を入れていた場合です。手の甲も目にふれやすい部位ですので取り外す際の配慮が必要です。
続いて「臨終後の医療器材の取り外し方法」について解説します。
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