【連載】公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故情報収集等事業 分析テーマ
個別テーマについての検討状況|第6回報告書(2006年4月〜6月)②
- 公開日: 2010/1/1
【2】医療機器の使用に関連した医療事故
平成18年4月1日から平成18年6月30日の間に報告された医療機器の使用に関連した医療事故のうち、人工呼吸器の使用に関連した事例4件について分析を行った。
(1)医療機器の使用に関連した医療事故の現状
呼吸器回路が引っ張られ気管チューブが抜けた等「回路」に関する事例が3件であり、スイッチの誤操作をした「電源」に関する事例が1件であった。
本報告書では、過去の報告書で掲載されていなかった平成17年9月1日からの事例を含めた9件の事故の概要を図表Ⅲ-8に示す。そのうち本報告書の集計の対象となる事例は事例2、事例4、事例6、事例9である。
事故の内容では、蛇管の接続外れによるリーク、移動などで回路が引っ張られたことで起きた事故など回路に関する事故が多く報告されている。回路に関する医療事故の防止策として、人工呼吸器本体と患者と距離を考慮したアームの位置の工夫や、患者の体位交換時は体位交換をする看護師の他に、介助者が気管チューブ及び回路を持ちながら行う等の注意事項を決めている取り組みがあった。
(2)医療機器の使用に関連したヒヤリ・ハット事例の現状
第18回ヒヤリ・ハット収集事業(注1)において報告された重要事例の中から人工呼吸器に関連する事例5件の概要を図表Ⅲ-9に示す。
参照:第6回報告書(PDF形式)医療機器の使用に関連した医療事故
情報提供:公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故防止事業部