【連載】公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故情報収集等事業 分析テーマ
個別テーマについての検討状況|第8回報告書(2006年10月〜12月)③
- 公開日: 2010/1/1
【3】医療処置に関連した医療事故
平成18年10月1日から平成18年12月31日の間に報告された医療処置に関連した医療事故のうち浣腸に関連した事例は1件であった。また平成18年7月1日から平成18年12月31日の間に報告された医療事故事例のうち経鼻栄養チューブやPEG(経皮的内視鏡下胃瘻造設術 Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)の挿入・管理に関連した事例は2件であった。
(1)浣腸に関連した医療事故の現状
平成18年10月1日から平成18年12月31日の間に報告された医療事故事例のうち浣腸に関連するものは1件であった。医療事故事例の概要は図表Ⅲ-15の通りである。
事故の背景として、報告では、「浣腸に関する安全情報を自分のこととして受け止めていなかった」と記載されている。
(2)経鼻栄養チューブや胃瘻・腸瘻の挿入・管理に関連した医療事故の現状
医療事故事例の概要は図表Ⅲ-16の通りである。いずれも経鼻栄養チューブ交換時の不適切な部位への誤挿入である。
(3)医療処置に関連したヒヤリ・ハットの現状
① 浣腸に関連したヒヤリ・ハット事例
第20回ヒヤリ・ハット事例収集において報告された14件について医療事故と同様に、浣腸を行う際の業務の流れを「指示」、「指示受け・申し送り」、「準備」、「実施」、「実施後の観察及び管理」の5つの分類を縦軸とし、ヒヤリ・ハットの内容を横軸にとり事例発生状況をマトリックス表として整理した(図表Ⅲ-17)。
また、主な記述情報4件を図表Ⅲ-18に示す。
② 経鼻栄養チューブや胃瘻・腸瘻の挿入・管理に関連したヒヤリ・ハット事例
第19回及び20回ヒヤリ・ハット事例収集(注1)において報告された222件について医療事故と同様に、事故の発生場面を「チューブの初回挿入・造設」、「チューブの交換」、「栄養剤等の注入」、「観察・管理」、「その他」の5つの分類を縦軸とし、事故の内容を横軸にとり事例発生状況をマトリックス表として整理した(図表Ⅲ-19)。
また、主な記述情報48件を図表Ⅲ-20に示す。
参照:第8回報告書(PDF形式)医療処置に関連した医療事故
情報提供:公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故防止事業部