【連載】公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故情報収集等事業 分析テーマ
個別テーマについての検討状況|第16回報告書(2008年10月〜12月)④
- 公開日: 2010/1/4
【4】ベッドなど病室の設備に関連した医療事故
本報告書では、報告された医療事故事例のうち、「事故の概要」のコード情報の中から「療養上の世話」および「その他」に関するコードを選択した事例、もしくは、それ以外で報告の内容がベッドなど病室の設備に関連する事例について抽出し、病室の設備を「ベッドおよびベッド柵」、「床頭台」、「オーバーテーブル」、「ナースコール」と限定し、分析を行った。
(1)ベッドなど病室の設備に関連した医療事故の現状
平成20年1月1日から 12月31日までに報告されたベッドなど病室の設備に関連する事例ついての事故の概要は図表Ⅲ-2-13のとおりである。
また、事故の内容を「ベッドおよびベッド柵」、「床頭台」、「オーバーテーブル」、「ナースコール」と分類した(図表Ⅲ-2-14)。
① ベッドおよびベッド柵
ベッドおよびベッド柵に関連した事例は5件であった。ベッド柵とベッドの隙間に患者の頭が挟まった事例が2件、ベッド柵のレバーに患者の指が挟まった事例が2件、外傷防止のためにベッド柵に装着したマットに患者の顔が埋まった事例が1件であった。
② 床頭台
床頭台に関連した事例は0件であった。
③ オーバーテーブル
オーバーテーブルに関連した事例は2件であった。いずれもオーバーテーブルを支えにし移動しようとしたところ、オーバーテーブルが動いたため、転倒した事例であった。
④ ナースコール
ナースコールに関連した事例は0件であった。
(2)ベッドなど病室の設備に関連したヒヤリ・ハット事例の現状
第29回ヒヤリ・ハット事例収集において報告されたベッドなど病室の設備に関連した事例について分析を行った。
ベッドなど病室の設備に関連したヒヤリ・ハット事例について、記述情報のテーマにあげられた「ベッドなど病室の設備に関連した事例」の内容を、「ベッドおよびベッド柵」、「オーバーテーブル」、「床頭台」、「ナースコール」として分類した(図表Ⅲ-2-15)。
報告された事例の中から20件の事例概要を図表Ⅲ-2-16に示す。
<参考>
平成18年1月1日から平成19年12月31日の間に報告されたベッドなど病室の設備に関連する医療事故事例12件を(図表Ⅲ-2-17)に示す。
参照:第16回報告書(PDF形式)ベッドなど病室の設備に関連した医療事故
情報提供:公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故防止事業部
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