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[がん対策] 予算概算要求でがん対策に400億円 厚労省・健康局

  • 公開日: 2019/9/4

 厚生労働省・健康局は2020年度予算の概算要求で、前年度の当初予算額よりも72億円(1.9%)増の3,897億円を求めた。

このうち、がん対策に30億円増の400億円を計上し、医療体制の充実やがんの予防などを推進する。

 健康局の概算要求額のうち、各対策で前年度からの伸び率が最も大きいのが、「がん対策」(8.1%増)。
このうち、医療体制の充実に210億円を計上し、がんゲノム医療の情報を集約・管理して利活用の推進を図る「がんゲノム情報管理センター」(C-CAT)や、がんゲノム医療中核拠点病院などの機能を強化する。
がんに関する在宅医療に従事する医療者を対象にした研修事業も進める。

また、がん予防への取り組みに148億円を計上し、がんの早期発見や検診・精密検査の受診率の向上を図る。
具体的には、検診受診率の向上に効果の大きい個別の受診勧奨・再勧奨を引き続き行うとともに、精密検査をまだ受けていない人に対して受診の再勧奨をする。
職場でのがん検診の実態を調査する事業も実施する。

さらに、「がんとの共生」に32億円を充て、患者が治療と仕事を両立できるような就労支援をする。
各対策で要求額の伸び率が次に大きかったのは「難病対策」(7.8%増)で、前年度当初予算よりも95億円増の1,314億円を求めた。
このうち9割近くを医療費助成の実施(1,172億円)に充て、指定難病患者の医療費の負担を軽減させる。
また、難病に関する調査・研究を進めるために123億円を計上し、全国規模の指定難病データベースによる難病患者の情報を収集するとともに、その情報を活用して疫学調査や病態の解明、治療法の開発などに関する研究を行う。

一方、要求額が前年度当初予算よりも減ったのは「感染症・予防接種対策」で、20年度予算の要求額は、31億円(9.5%)減の297億円。

(厚生政策情報センター)

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