[医療提供体制] 新規陽性者減少傾向も危機的感染状況の長期化懸念 東京都
- 公開日: 2022/3/6
東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議(第81回)が3日、都庁で開かれた。公表された「専門家によるモニタリングコメント・意見」では、新規陽性者数の7日間平均が減少傾向にあるが「依然として極めて高い値」でとどまっていることを挙げ、「1万人規模の新規陽性者が発生する危機的な感染状況のさらなる長期化が懸念される」との見解を示している。
コメント・意見では、入院患者数について、前回(2月23日時点)の4,172人から2日時点で3,808人となっていることを説明。入院患者と重症患者に占める高齢者の割合が、高い値で推移していることに触れ「この状況が長期化すれば、高齢者への対応等で医療従事者への負担も長期化し、医療提供体制がさらにひっ迫する」としている。
重症患者については、前回(同)の80人から2日時点で68人となっている。人工呼吸器またはECMOによる管理が必要になる割合について「50歳代以下の0.01%と比較して、60歳代は0.20%と高く、70歳代以上では0.47%とさらに高くなる」と説明。高齢者のみならず、肥満、喫煙歴のある人は若年であっても重症化リスクが高いため「あらゆる年代が感染による重症化リスクを有していることを啓発する必要がある」としている。
新規陽性者数に関しては「7週間連続して10歳代以下の割合が上昇し、60歳代以上の割合はほぼ横ばいである。全年代の中で10歳未満の割合が最も高くなっており、警戒が必要である」と記載。5歳未満はワクチン未接種であるため「保育園・幼稚園や学校生活での感染防止対策の徹底が求められる」としている。
(厚生政策情報センター)
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