[健康] 特定保健指導にアウトカム評価、24年度から 厚労省WGがとりまとめ
- 公開日: 2022/8/9
厚生労働省の専門家による作業部会は8日、2024年度から始まる4期目の特定保健指導の評価で対象者の身体状態の改善といった「アウトカム評価」を基本とするなどのとりまとめをおおむね了承した。アウトカム評価については、「腹囲2cm・体重2kg減」を主な達成目標とする。
現在の第3期特定保健指導の評価からの主な見直し点は、▽アウトカム評価の導入▽指導の「見える化」の推進▽ICTを活用した指導の推進-など。 このうち、アウトカム評価に関して、「腹囲2cm・体重2kg減」との主要達成目標のほかに、食生活や運動習慣の改善といった生活習慣病の予防につながる行動変容や、「腹囲1cm・体重1kg減」といった目標も設定する。
保険者が実施する特定保健指導で、対象者に「腹囲2cm・体重2kg減」の改善が見られればポイント制で180ポイント(p)となり、指導が終了。一方、この目標に達していなくても、対象者の行動変容などのアウトカムを評価し、プロセス評価と合わせて180pになる仕組みとする。
行動変容に関しては、生活習慣の改善が2カ月以上継続した場合に評価。厚労省が既存の「標準的な健診・保健指導プログラム」で評価者の判断を支援するため具体例を示すとともに、「特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き」で運用の詳細を提示する。
指導の「見える化」では、分析・評価する項目として、対象者の「腹囲2cm・体重2kg減」の達成割合や、行動変容指標の改善割合、2年連続で特定保健指導の対象となるリピーターへの指導の終了状況などを挙げている。
厚労省が8日に開いた「効率的・効果的な実施方法等に関するワーキング・グループ」で、こうした議論のとりまとめの案を提示し、おおむね了承された。若干の修正を加えた後、上部組織の検討会に報告して検討を重ね、22年度内にまとめる。その結果を踏まえ、各保険者が23年度に4期目実施計画の策定作業に着手し、24年度から計画に基づいた特定保健指導を実施する。
(厚生政策情報センター)
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