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[診療報酬] 看護賃上げへ5月1日現在の人員配置を把握へ 中医協・総会

  • 公開日: 2022/4/29

 中央社会保険医療協議会は27日の総会で、診療報酬による看護の賃上げの枠組みを検討するため全国の救急病院を対象に行う調査の骨格を固めた。病棟や外来など部門ごとの看護職員の配置状況や、2021年度の患者の受け入れ状況などを把握し、新たな仕組み作りの議論に役立てる。


 看護職員の配置では当初、4月1日現在の状況を調べる案を軸に検討していたが、それを1カ月ずらし、5月1日現在の状況を把握することになった。4月は異動や入・退職などで人員配置が大きく変化する可能性が高いため。
 また、患者の受け入れでは新規の入院分も把握し、新たな報酬を「1日当たり」で設定するか「入院時1回」にするかなど、柔軟に対応できるようにする。
 賃上げは、救急搬送の受け入れが年200台以上で救急医療管理加算を算定する病院や三次救急病院の看護師などが対象で、厚生労働省は全国の2,800病院ほどを見込んでいる。調査はそれらを対象に5-6月に実施する。
 看護の賃上げは21年11月の経済対策に盛り込まれ、22年2-9月分は補助金で1%程度(月額ベースで平均4,000円相当)引き上げることとされた。10月以降は診療報酬の対応で3%程度(同1万2,000円相当)引き上げる。
 診療報酬の新たな仕組みを検討するため、厚労省は、ナショナルデータベース(NDB)や病床機能報告のデータを使って病院ごとの診療報酬の算定や人員配置などの状況を調べる。ただ、それらのデータでは最新の状況を把握できないため、新たに調査も行うことになった。
 総会では、病院に支払われた診療報酬が賃上げに使われたか検証を求める意見が出たが、厚労省は、そのための調査を行うかどうかを含めて検討課題に位置付けた。
(厚生政策情報センター)

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