ナースのための消化器ケアに役立つ基礎知識
記事数:13
"消化器ケアに必要な基礎的な知識をはじめ、臨床でケアをする際に困るであろうことについて、手順や対応策を解説します。"
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チューブの違いと選び方 栄養剤の注入は栄養注入用のチューブで行い、ドレナージを目的とした胃管カテーテルによる栄養剤の注入は避けます。 【栄養チューブ】 栄養剤の注入を目的としているため、3.6~12Frと比較的細く、胃壁を損傷しないように先端が丸く閉鎖されています。
経腸栄養剤注入前に行うこと 患者さんの状態を観察 状態観察する際は、意識障害が生じていないか、高熱が出ていないか、酸素飽和度が低下していないか、普段より明らかに血圧が低下していないかなどを確認します。 腹痛、悪心や下痢などの消化器症状を認める場合は、経腸栄養を行
PEGとは? 胃瘻造設術[以下、PEG(Percutaneous-Endoscopic-Gastrostomy)]は、胃壁と腹壁の間にシリコーンラバー製のカテーテルを留置し、主に2つの目的のために行います。 現在は、外科手術時に胃瘻を造設するよりは、局所麻酔を
▼体位変換・ポジショニングについて、まとめて読むならコチラ 体位変換とポジショニング ポジショニングで大切なことはおもに2つ 食事のときのポジショニングで大切なのは、1)姿勢が安定していること、2)身体がリラックスしていることです。患者さん
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化学療法に伴う悪心・嘔吐 副作用が生じるメカニズム 嘔吐に関する中枢は、延髄の網様体にあります。第4脳室底の最後野に存在する化学受容体誘発帯(CTZ)が刺激を受け、その刺激が延髄にある嘔吐中枢に伝達されることで、悪心・嘔吐が起こります。また、治療や嘔吐に対
経腸栄養剤の種類と特徴 経腸栄養法(enteral nutrition:EN)に用いる製品には、医薬品と食品があります。経腸栄養剤は、原材料から天然濃厚流動食と人工濃厚流動食に分けられますが、ほとんどが人工濃厚流動食です。 人工濃厚流動食は、その組成から成分栄
良好な栄養状態がQOL向上につながる 我が国では、65歳以上の高齢者人口は現在4人に1人となっており、10年後には3人に1人になることが予想され、超高齢社会が到来します(1)。そのようななかで、高齢者の栄養摂取と密接にかかわる摂食障害や嚥下障害も問題となってきていま
輸液の目的 輸液は、「体液管理」「栄養補給」「ルート確保」「病態治療」などを目的に使用します。 体の水分や電解質は、呼吸や汗、尿、便などから日々失われます。体の水分や電解質のバランスを維持するためには、食べ物や飲み物から補給しなければなりません。 しかし
腹腔穿刺・胸腔穿刺とは 腹腔内に針を刺すことを腹腔穿刺、胸腔内に針を刺すことを胸腔穿刺といいます。穿刺により、以下のことが可能となります。 内容物を採取することで性状の確認や診断をすることができる 内容物を排出することで腹部膨満感や呼吸困難感などの
粉砕法の問題・デメリット 経鼻胃管・胃瘻・腸瘻といったチューブから錠剤を投与する方法として、「つぶし(粉砕法)」で注入することだけを想像していませんか。そして、粉砕法で注入した際に「チューブが閉塞してしまった」という経験をもつ人も少なくないかもしれません。
ドレーン留置による疼痛や離床の遅れ、逆行性感染といったデメリット、また、「ERAS」の観点からドレーンを入れないことがあるかもしれません。ですが、縫合不全などの術後合併症を早期に発見でき、適切な処置にもつながることから、胃切除後にドレーンを留置するケースは少なくありません
ERASとは? ERASはEnhanced Recovery After Surgeryの頭文字をとった用語であり、術後の患者さんの早期回復を促し、 周術期管理法の改善をめざす取り組みです。オリジナルのERASは北欧発祥で、結腸がんの手術症例に限ったものでした1)。