第6回【CKD(慢性腎臓病)】ステージ別の症状と治療・ケア、食事療法の注意点
- 公開日: 2015/10/14
CKDはステージごとに進行するため、それに応じた治療やケアを行わなければなりません。
各ステージの特徴・治療を理解し、ケアのポイントを確認していきましょう。
ステージ1・2、3・4の特徴とケアを解説します。
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CKD(慢性腎臓病)ステージ1・2
症状と特徴
ステージ1・2では腎障害はまだ軽度で、自覚症状はほとんどありません。
ステージ1は、腎機能の障害があるもののGFRは正常またはむしろ亢進(90ml/min/1.73m2以上)している状態、ステージ2は、GFRが軽度に低下(60〜89ml/min/1.73m2)した状態です。
この段階で最も重要なのは、いかに早期に発見し、原疾患の治療につなげられるかということです。
この段階では、検査データによってのみ発見することができます。
患者さんのほとんどが、健康診断や風邪などの軽い疾患での受診をきっかけにCKDが発見されるものと考えられます。
逆にいえば、理由は何であれ病院に来てもらわなければ早期発見はできないわけです。そのためには、受診行動に結びつく地域での保健活動や健康診断の促進が必要です。
もう1つの特徴は、ステージ1・2の患者さんは、どの診療科にもいると考えられることです。そのため、診療科間の横のつながりをもつことができる立場である看護師の役割は大きいといえます。
外来・病棟を問わず、すべての看護師や地域の保健師などが、ステージ1・2にある患者さんの存在を意識し、その特徴や早期発見の意義を理解していることが大切です。