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【連載】症例ごとに看護計画を紹介!

慢性腎不全の患者さんに関する看護計画

  • 公開日: 2024/11/29

慢性腎不全の患者さんに関する看護計画

 腎臓は尿の産生や排泄をとおして水、電解質、酸・塩基平衡の維持や調整、老廃物の除去だけでなく、ホルモンの産生を行っている臓器です。腎臓が悪化していくと最終的に腎代替療法(血液透析、腹膜透析、移植)が必要になるため、適切な治療や生活習慣の改善が大切になります。今回は慢性腎不全の患者さんに関する看護計画を立案しました。

POINT

観察計画 O-P 腎臓の機能を評価するための検査値を確認する。慢性腎不全で起こる症状の有無、程度を把握する。

援助計画 T-P 水分摂取量や塩分摂取量を確認し、腎機能にあった食事内容を伝える。浮腫がある場合は、そのケアを行う。

教育計画 E-P 状態に合った食事内容を提案する。摂取の制限などについて説明する。腎機能が悪化していくと今後予測されることを説明する。

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

看護問題

慢性腎不全で生活に支障を出ている

看護目標

症状が改善してQOLが向上する

観察計画 O-P

浮腫の有無、部位、程度
尿量の推移
電解質の推移、異常の有無
倦怠感の有無、程度
食事や水分摂取量
排泄状況
In-Outバランス、体重の推移
検査データ(BUN、Cr、蛋白尿、電解質など)
画像データ(胸部X線、CT、エコーなど)

援助計画 T-P

適宜、水分摂取量や塩分摂取量を把握する
腎機能に合わせた食事内容を検討する
浮腫の程度に合わせた皮膚の清潔保持を検討する
医師の指示に基づく薬剤の使用

教育計画 E-P

水分や塩分の摂取、In-Outバランスや体重の推移と疾患の関係について説明する
タンパク質の制限をする必要性を説明する
必要に応じて透析に関する情報を提供する
何かわからないことがあればスタッフに伝えてもらうように説明する

看護計画を書くときに参考にしたい記事

第1回 慢性腎臓病・腎不全ってどんな病態? 特徴的な症状は?
第3回 糸球体濾過量(GFR)で腎機能を評価する!
食事制限を守れない腎不全患者さんに関する看護計画


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