胸腔ドレーンの管理に関する看護計画|気胸の患者さん
- 公開日: 2025/7/26
気胸で胸腔ドレーンが挿入されている患者さんに関する看護計画
気胸は、何らかの要因で生じた臓側胸膜の穴から、胸腔内に空気が流入して貯留した状態です。胸腔内に空気が流入し続けると肺の拡張が障害され呼吸困難が生じるため、必要に応じて胸腔ドレーンを挿入して胸腔内の空気を排出させることがあります。今回は気胸によって胸腔ドレーンが挿入されている患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 気胸の患者さんなので、皮下気腫の有無や呼吸状態を把握する。呼吸困難感についても改善しているのかなどを継続的に確認する。その他に疼痛の有無を確認して、痛みがある場合、日常生活にどの程度、影響があるかといったことを観察する。
援助計画 T-P 呼吸困難感や痛みがあっても日常生活に支障がでないよう、環境調整を行ったり適宜離床を促す。
教育計画 E-P 胸腔ドレーンについて説明する。痛みがある場合など、なにかあれば、看護師に伝えてほしいと話す。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
気胸に伴い呼吸困難が生じている
看護目標
症状が緩和されてADLが向上する
観察計画 O-P
呼吸状態(呼吸回数、呼吸様式、胸郭運動など)
呼吸困難感の有無、程度
皮下気腫の有無、程度、範囲
疼痛の有無、程度
日中の離床状況、活動状況
検査データ(TP、Alb、CRPなど)
画像データ(胸部X線、CTなど)
援助計画 T-P
呼吸困難感に合わせた日常生活の援助を行う
疼痛が増悪しないような安楽な姿勢、体位を整える
離床ができるように環境を整える
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
胸腔ドレーンの必要性を説明する
疼痛がある場合は我慢せず伝えてもらうように説明する
看護計画を書くときに参考にしたい記事
胸腔ドレーンについて知っておこう
胸腔ドレーンの目的と挿入部位・排出メカニズム
いくつ知ってる? 胸腔ドレーンの4つの観察項目