第1回 慢性腎臓病・腎不全ってどんな病態? 特徴的な症状は?
- 公開日: 2016/4/16
新たな国民病ともいえるCKD
日本における腎疾患患者は年々増加しており、厚生労働省の人口動態統計(確定数)の概況によれば、平成26年(2014年)において、腎不全は死因の第7位を占めており、日本国民の健康に重大な影響を及ぼす疾患と言っても過言ではありません。
また、慢性透析患者数は、2011年末の時点で30万人を超え、2014年末には320,448人に達するなど増加の一途をたどっています。なかでも慢性腎臓病(Chronic kidney disease:CKD)は、腎疾患の原因の如何を問わず、慢性的に経過するすべての腎臓病を指し、わが国では1,330万人、20歳以上の成人の8人に1人は、CKD患者と考えられており、新たな国民病ともいわれています。
さらに、CKD患者は、心臓病や脳卒中などの心血管疾患にもなりやすいことが明らかになっており、いかにCKDを早期発見、治療することで、心血管疾患を予防するかが大きな課題となっています。そこで今回は、CKDの病態や特徴的な症状についてお話させていただきます。