ナトリウムの調整機序 3つのポイント
- 公開日: 2014/7/25
ナトリウムの調整機序
ポイント1 Naバランスが細胞外液量を決める
Naは細胞外液の主要な陽イオンで、体内の総Naの量が細胞外液量を決めます。その調節は、主に食事からの摂取と腎臓からの排泄によって行われます。
1日の食塩(NaCl)摂取量は成人で10~12g(170~200mEq)程度で、糸球体で濾過された後は尿細管より再吸収され、約1%が尿に排泄されます。
Naには細胞外液の浸透圧を一定に保つ働きがあり、例えば、Naの摂取が急激に増加すると、細胞外液の浸透圧もまた上昇します。
すると体内では、視床下部にある浸透圧受容体細胞がこれを感知して、飲水行動を促し、その一方で、抗利尿ホルモンの分泌が増加して尿量を低下させ、体外への排泄を最小限に抑えます。
反対にNaの摂取が減少すると、浸透圧も低下して口渇がなくなり、抗利尿ホルモンの分泌抑制によって腎からの水分の排泄が促され、浸透圧を正常に保とうとします。
ただし、高Na血症は必ずしもこうしたNa過剰によって起こるというわけではありません。低Na血症も同様で、すべてNa欠乏が原因とは言い切れないので注意が必要です。
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