認定看護師(CN)とは?
- 公開日: 2016/11/1
- 更新日: 2023/11/7
*2023年11月7日改訂
認定看護師の役割
認定看護師とは、特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識をもち、優れた実践能力のある人に対して、日本看護協会が認定する資格です。認定看護師には、その専門知識と技術により「実践」「指導」「相談」という役割を果たすことが求められます。取得には、日本看護協会が認定した教育機関の認定看護師教育課程を受講し、認定審査に合格することが必要です。受講期間は6カ月以上を要します。
認定看護師教育機関と認定看護分野
認定看護師教育機関は、特定行為研修が組み込まれているか否かにより、A課程とB課程に分かれます(表1)。また、認定看護分野についても、現行の認定看護分野をA課程、新たな認定看護分野をB課程としています(表2)。表1 認定看護師教育機関の概要
A課程認定看護師教育機関 | B課程認定看護師教育機関 |
---|---|
1997年より開始された21分野の認定看護師を養成する教育機関です。カリキュラムには特定行為研修を含まず、2026年度で終了することが決まっています。教育基準カリキュラムは共通科目(必修/選択)と分野別科目があり、認定分野ごとに必要な時間数が定められています。 | カリキュラムに特定行為研修を組み込み、A課程認定看護分野をもとに再編された19分野の認定看護師を養成する教育機関です。教育カリキュラムは改正を重ね、一部でe-ラーニングも取り入れています。 |
表2 認定看護分野の一覧
認定看護師になるには
認定看護師になるには、看護師免許を取得後、実務経験や認定看護師教育を経て認定審査を受ける必要があります。認定看護師資格取得までの流れは、次のとおりです。
1.日本本国の看護師免許を有すること
2.看護師免許取得後、実務研修が通算5年以上あること
(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)
3.認定看護師教育機関入学・修了
【A課程認定看護師教育機関】
特定行為研修を組み込んでいない認定看護師教育機関(2026年度をもって教育を終了)
※A課程認定看護師教育機関を修了した認定看護師は、特定行為研修を修了し、2021年度以降に所定の手続きを行うことにより、B課程認定看護師名簿に移行可能
【B課程認定看護師教育機関】
特定行為研修を組み込んでいる認定看護師教育機関(2020年度から教育を開始)
※特定行為研修を修了した者が、A課程認定看護師教育機関を修了して認定看護師となった場合には、B課程認定看護師名簿に登録
4.認定看護師認定審査
5.認定看護師認定証交付・登録
【A課程認定看護師教育機関による修了者】
A課程認定看護師名簿に登録(2019年7月14日までに資格を取得した認定看護師は、2019年7月15日付でA課程認定看護師名簿に登録)
【B課程認定看護師教育機関による修了者】
B課程認定看護師名簿に登録(特定認定看護師と名乗ることが可能)
(看護実践と自己研鑽の実績について書類審査)
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