【連載】公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故情報収集等事業 医療安全情報
2009年に提供した医療安全情報
- 公開日: 2010/1/3
2009年1月~12月に医療安全情報No.26~No.37を毎月1回提供いたしました。今一度ご確認ください。
No.27 口頭指示による薬剤量間違い
医師Aは患者にケタラールを3mg(0.3mL)/h持続静脈投与を意図して、「時間当たり3ミリ投与するように」と口頭で医師Bに指示した。医師Bは患者に3mL(30mg)/h投与した。医師Aは薬剤の単位を省略し、口頭で指示した。医師Bは内容を復唱して、医師Aに確認しなかった。
No.29 小児への薬剤10倍量間違い
医師は、1ヶ月の患児にKCL「0.45mL」処方するところ、計算を間違え「4.5mL」を投与した。その後、徐脈、ECG上ワイドQRSを認め、SpO2が不安定になった。確認すると、予定した10倍量を投与したことに気付いた。
No.30 アレルギーの既往がわかっている薬剤の投与
緊急入院した患者の前回入院時の看護プロファイルのアレルギー欄に「ボルタレン」と表示されていた。当院では、アレルギーがある場合、患者の個人ワークシートに記載することになっていたが、看護師はそれを忘れた。翌朝、38.2度の発熱を認めたため、別の看護師は当直医に病状を報告し、ボルタレン坐薬50mg投与の口頭指示を受け、患者に投与した。その後、患者に蕁麻疹、呼吸困難等が出現した。
参照:No.40:「2009年に提供した医療安全情報」(PDF形式)
情報提供:公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故防止事業部