【書籍紹介】排泄リハビリテーション 理論と臨床(改訂第2版)
- 公開日: 2022/3/7
排泄に関連するすべての領域を網羅
排泄リハビリテーションは、何らかの原因で排泄障害をもつ患者さんが、排泄の自立やQOLの向上を目指すとともに、社会的統合を達成することを目的として行われます。
本書は、排泄リハビリテーションを進めるうえで必要となる、解剖・生理や排泄障害を引き起こす疾患に関する知識はもちろん、排泄障害の治療・ケア、社会環境や医療経済など、排泄に関連するすべての領域を網羅。それぞれの項目について、トップランナーとして活躍する著者陣が新しいガイドラインに基づいた知見を詳細に解説しています。
第Ⅰ部では「排泄とは何か」として、排泄障害の疫学や心理学について取り上げ、第Ⅱ部の「解剖と生理」では排泄にかかわる器官・臓器の解剖のほか、排尿機能や排便の生理(メカニズム)に関して、図版を用いてわかりやすく学べるよう工夫されています。第Ⅲ部は「排泄リハビリテーション」と題して、排泄障害の種類と特徴、排泄障害をきたす疾患などの知識はもとより、排泄障害をもつ人に対してどのような検査・アセスメントを行い、どのように治療・ケアを行っていけばよいかがまとめられています。第Ⅳ部では「よりよい医療をうけるために」として、排泄に関連する医療社会福祉環境や医療経済について触れられています。
13年ぶりの改訂で新たに追加された「脳腸相関」「ディスバイオーシス」「仙骨神経刺激療法」「がん終末期の排泄ケア」「多職種連携・病診連携」などの項目や、排泄障害に用いる製品の最新情報も必読です。
看護の場でも、排泄障害がみられる患者さんと接する機会は多くあります。また、一口に排泄障害といっても、患者さんによって症状も対応の仕方もさまざまで、個別性の高いケアが求められるケースも少なくありません。排泄全般について基礎から学びたい人や最新の知見を知りたい人はもちろん、排泄障害に対する具体的なアセスメントの仕方やケアの方法などを身に付けたいと考える人にもおすすめの1冊です。
書誌情報
●書名:排泄リハビリテーション 理論と臨床 (改訂第2版) ●編集:後藤百万(独立行政法人地域医療機能推進機構中京病院・院長),ほか ●発行:中山書店 ●定価:8,800円+税 ●ページ数:576ページ ●詳しい内容はこちらから → http://rr2.nakayamashoten.co.jp/products/978-4-521-74935-8