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[医療改革] 公民館でオンライン診療、規制改革推進会議と厚労省で平行線

  • 公開日: 2022/12/16

 地域の公民館やデイサービスの事業所など患者に身近な場所でオンライン診療を受けられるようにする規制緩和を巡り、政府の規制改革推進会議と厚生労働省が15日、意見交換したが、両者の主張は平行線をたどった。


 規制改革推進会議は、年内に行う中間取りまとめに分野ごとの規制改革のメニューを盛り込むことにしているが、内閣府の規制改革推進室では、政府全体としての方針をそのタイミングで示すのは「かなり難しい」と受け止めている。
 患者がオンライン診療を受ける場所は現在、病院や診療所などの「医療提供施設」か「患者の居宅等」に限定されている。政府はこの規制を緩和し、地域の公民館やデイサービスの事業所など患者にとって身近な場所で受けられるようにできないか検討する方針。
 6月に閣議決定した規制改革実施計画に盛り込み、年度内に結論を出すとしている。
 これを受けて厚労省は5日、へき地や離島など医療が少ない地域に限定した上で、医師が常駐しない診療所を公民館などに開設することを原則とする見直しの骨子案を社会保障審議会の医療部会に示した。
 15日の意見交換で、規制改革推進会議の委員からは「後期高齢者のニーズは都市部の方がはるかに多い」などと骨子案の修正を求める意見が相次いだ。
 これに対して厚労省側は、医療にアクセスしやすい都市部ではオンライン診療を公民館で受ける必要性はそもそも乏しいというスタンス。意見交換では、オンラインと対面の診療を適切に組み合わせながら患者の健康管理をする上で、無条件で規制を緩和するのは難しいとの姿勢を示し、両者の主張は平行線をたどった。
 厚労省によると、社保審の医療部会では、患者が身近な場所でオンライン診療を受けられるようにするためのルールの見直しを引き続き議論する。

※この記事に資料はありません。
(厚生政策情報センター)

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