1. トップ
  2. 看護記事
  3. 医療・看護技術から探す
  4. インアウトバランス
  5. 電解質の働きを確認しよう!

【連載】IN/OUTバランス わかるとこんなにイイコトが!

電解質の働きを確認しよう!

  • 公開日: 2014/7/11

主な電解質の役割患者さんの状態把握を的確に行うためには、水分のIN/OUTを理解しているかどうかがカギになります。まずは、IN/OUTの基本となる「水・電解質」についてみていきましょう。


恒常性を維持する電解質

体液はどのように働いて人体を維持しているのでしょうか。水に溶けて、電気を通すイオンになる物質を電解質といいます。

電解質は、細胞の浸透圧を調整したり、筋肉細胞の収縮と弛緩や神経細胞の伝達に関わったりして、人体の恒常性の維持に重要な役割を果たしています(表)。

主な電解質の役割

表 主な電解質の役割

電解質の組成は、細胞外液と細胞内液で異なります(図)。

体液を構成する主な溶質の組成

図 体液を構成する主な溶質の組成

細胞外液の電解質は、陽イオンはナトリウム(Na+)、陰イオンはクロール(Cl)、次に重炭酸イオン(HCO3)が多く、ほぼ0.9%食塩水の環境になっています。これは、35億年前の生命誕生時の海の組成に酷似していると言われています。

一方、細胞内液の陽イオンの主成分はカリウムK+、マグネシウムMg2+が多く、陰イオンは主にリン酸水素HPO42-、次いでタンパク質が多くなっています。

電気的中性と酸塩基平衡

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

体液過剰に対する看護計画|心不全の患者さん

心不全による体液量過剰が生じている患者さんに関する看護計画  心不全とは心臓に器質的、機能的な異常が生じて心臓のポンプ機能の代償機転が破綻した状態です。そして、それによって体液量が過剰になり、呼吸困難や倦怠感や浮腫などが生じます。今回は心不全による体液量過剰が生じている患者

2023/6/29