体液過剰に対する看護計画|心不全の患者さん
- 公開日: 2023/6/29
心不全による体液量過剰が生じている患者さんに関する看護計画
心不全とは心臓に器質的、機能的な異常が生じて心臓のポンプ機能の代償機転が破綻した状態です。そして、それによって体液量が過剰になり、呼吸困難や倦怠感や浮腫などが生じます。今回は心不全による体液量過剰が生じている患者さんに対する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 心不全に関連する状態や症状を把握する。体液調整のために行っていること(水分・塩分の制限、利尿薬の使用など)についての理解度を確認する。高齢者で認知機能が低下していたり、介助が必要な患者さんなど対象によっては家族の協力が必要となるため家族に関する情報も把握しておく。
援助計画 T-P 心不全の治療や体液調整(利尿薬の使用など)に関するケアを行う。呼吸状態が悪化していないかどうかも観察し、必要があれば酸素投与を行う。
教育計画 E-P 心不全について理解してもらえるように説明する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
心不全による体液貯留がある
看護目標
体液貯留が改善され苦痛なく生活できる
観察計画 O-P
心拍出量低下に伴う症状の有無、程度
呼吸状態の観察(咳嗽、呼吸困難感、呼吸様式など)
その他自覚症状の有無、程度
現在の生活に対する認識、理解(水分制限、塩分制限など)
リスク因子に対する認識、理解
薬の内服、管理状況(患者自身あるいは家族)
家族の疾患に対する認識、理解
家族の協力状況
食事摂取状況
排泄状況
睡眠状況
検査データ(Alb、TP、BNPなど)
画像データ(レントゲン、エコーなど)
援助計画 T-P
医師の指示に基づく薬剤の使用
呼吸状態を観察して、適宜医師の指示に基づく酸素投与を検討する
必要な治療に対して理解を促す
生活に必要な制限について理解を促す
必要に応じて、患者や家族に生活の変容について必要な知識を提供する
教育計画 E-P
心不全の増悪因子と生活の関連について説明する
つらい気持ちは我慢せず伝えてもらうように説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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