【看護倫理・事例】第13回<問題編>抑制をすべきか悩んだケース
- 公開日: 2014/10/14
日々の看護のなかに意外に多く潜んでいる倫理的問題。それらの解決のためには、まず、倫理的な違和感に気づくセンスが大切です。
今回は、患者さんの個人情報の保護と共有に関するケースをもとに、センスを磨く練習をしてみましょう。
今回の患者さん
- 古川正夫さん(仮名)
- 60 歳代
- 男性
- 進行がん、肺転移
古川さんは、右殿部から下肢にかけての疼痛があり、検査と療養を目的に入院しました。
その後、進行性の悪性腫瘍と肺転移が見つかり、古川さんと家族にはインフォームドコンセントが行われました。
病状は徐々に悪化して疼痛と浮腫が増強し、長時間の座位や長距離の歩行が困難になりました。
看護師は転倒を防止するため、ベッドから移動するときや、手の届かないものを取るときは、ナースコールを押してもらえるように、その必要性を説明する「ナースコールオリエンテーション」を繰り返し実施しました。
しかし、古川さんはナースコールを押さずに、夜間一人でトイレに行こうとして、部屋の前で転倒してしまいました。
参考になった
-
参考にならなかった
-