1. トップ
  2. 看護記事
  3. 看護教育・制度
  4. 制度・法令
  5. ガイドライン改訂
  6. 救急・集中治療における終末期医療に関するガイドラインを公表

救急・集中治療における終末期医療に関するガイドラインを公表

  • 公開日: 2014/12/14

懸命に治療を行っても救命の見込みがないと思われたとき、医療者はどのように判断して対応していけばよいか――。


日本救急医学会、日本集中治療医学会および日本循環器学会の3学会は「救急・集中治療における終末期医療に関するガイドライン~3学会からの提言~」(以下、ガイドライン)を公表しました。

これは、救急・集中治療の現場で患者さんが、救命の見込みがないと考えれる状況に至った際に、患者さんと家族などに医療スタッフがどのように対応していけばよいか、その判断を支援することを目的として作られたもの。

ガイドラインも構成は表のとおり。

ガイドラインの構成(概略)

ガイドラインの構成(概略)

終末期の定義とその判断の仕方、延命措置への対応などをまとめた「基本的な考え方・方法」の項と、「医療チームの役割」そして「救急・集中治療における終末期医療に関する診療録記載について」の3項から構成されています。

これらを指針として状況と考え方を整理していくことで、医療者にとって、患者さんの尊厳を保ちつつ、元気であったときの意思を優先し、家族や関係者の意見を尊重した対応がより行いやすくなっていくことでしょう。

また同時に3学会は、ガイドラインに対して想定される質疑応答をまとめた「Q&A集」を公表し、考え方と使い方、スタンスを読み取れるようになっています。

3学会はこのガイドラインを「強制するものではなく、どのように使用するかは各施設の選択に委ねられている」としていますが、終末期に相対する極限の現場で働く医療スタッフの心強い支えとなることでしょう。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

CNS-FACEⅡ(家族アセスメント)

CNS-FACEⅡは何を判断するもの?  CNS-FACEⅡとは、救急医療や集中治療医療など、クリティカルケアを受けている患者さん家族の心理的側面を評価するためのスケールです。  クリティカルケアを受ける患者さんの家族へのケアは看護の場でも非常に重要な事項の一つですが、ケ

2022/9/22

アクセスランキング

1位

心電図でみる心室期外収縮(PVC・VPC)の波形・特徴と

心室期外収縮(PVC・VPC)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。 この記事では、解説の際PVCで統一いたします。 【関連記事】 * 心電図で使う略語・用語...

250751
2位

【血液ガス】血液ガス分析とは?基準値や読み方について

血液ガス分析とは?血液ガスの主な基準値 血液ガス分析とは、血中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の量を調べる検査です。主に、PaO2、SaO2、PaCO2、HCO3-、pH, ...

249974
3位

吸引(口腔・鼻腔)の看護|気管吸引の目的、手順・方法、コ

*2022年12月8日改訂 *2022年6月7日改訂 *2020年3月23日改訂 *2017年8月15日改訂 *2016年11月18日改訂 ▼関連記事 気管切開とは? 気管切開...

250001
4位

人工呼吸器の看護|設定・モード・アラーム対応まとめ

みんなが苦手な人工呼吸器 多くの人が苦手という人工呼吸器。苦手といっても、仕組みがよくわからない人もいれば、換気モードがわからないという人などさまざまではないでしょうか。ここでは、人工呼...

250017
5位

採血|コツ、手順・方法、採血後の注意点(内出血、しびれ等

採血とは  採血には、シリンジで血液を採取した後に分注する方法と、針を刺した状態で真空採血管を使用する方法の2種類があります。 採血の準備と手順(シリンジ・真空採血管) 採血時に準備...

250858
6位

心電図の基礎知識、基準値(正常値)・異常値、主な異常波形

*2016年9月1日改訂 *2016年12月19日改訂 *2020年4月24日改訂 *2023年7月11日改訂 心電図の基礎知識 心電図とは  心臓には、自ら電気信...

250061
7位

第2回 小児のバイタルサイン測定|意義・目的、測定方法、

バイタルサイン測定の意義  小児は成人と比べて生理機能が未熟で、外界からの刺激を受けやすく、バイタルサインは変動しやすい状態にあります。また、年齢が低いほど自分の症状や苦痛をうまく表現できません。そ...

309636
8位

サチュレーション(SpO2)とは? 基準値・意味は?低下

*2019年3月11日改訂 *2017年7月18日改訂 *2021年8月9日改訂 発熱、喘息、肺炎……etc.多くの患者さんが装着しているパルスオキシメータ。 その測定値である...

249818
9位

第2回 全身麻酔の看護|使用する薬剤の種類、方法、副作用

【関連記事】 *硬膜外麻酔(エピ)の穿刺部位と手順【マンガでわかる看護技術】 *術後痛のアセスメントとは|術後急性期の痛みの特徴とケア *第3回 局所浸潤麻酔|使用する薬剤の種類、実施方...

295949
10位

術前・術後の看護(検査・リハビリテーション・合併症予防な

患者さんが問題なく手術を受け、スムーズに回復していくためには、周手術期をトラブルなく過ごせるよう介入しなければなりません。 術前の検査  術前は、手術のための検査と、手術を受ける準備を...

249741