【看護師のマナー】第37回 申し送りはポイントを絞り、簡潔に
- 公開日: 2016/1/23
- 更新日: 2021/1/6
新人ナースのための社会人マナーブック。今回は「申し送りはポイントを絞り、簡潔に」についてお話します。
よい申し送りができる人こそ、できるナースです
看護は24時間体制で行われますが、ひとりのナースが24時間看護をし続けることは、現実的に不可能です。
そのため、交替制で勤務しているわけですが「適切な看護を継続して行う」ため、前の勤務者から次の勤務者に、患者さんの状態について報告をするのが「申し送り」です。
最近では、廃止しているところもありますが、新人にとっては、先輩の申し送りを見るだけでも、看護の大切なポイントや、ポイントの絞り方を知ることができる、勉強の場になります。
最初のうちは、先輩たちの姿を見て、「よい申し送り」とはどういうものなのか、学ぶことも大切でしょう。
では、どんな申し送りがよいのでしょうか?
まず、申し送りの時間には遅れないこと。遅刻することで他のナースに迷惑をかけないというのは大前提です。
「申し送り」は、短い時間のなかで、正しく、相手が知りたいことを簡潔に伝えることが重要です。
同じことを何度も繰り返したり、思いつくままに伝えるのでは、時間のムダですし、大事なことが相手に伝わらなくなってしまいます。事前に伝達事項を整理し、ポイントを押さえて伝えましょう。
そして、話し方にも注意が必要です。だれにでも聞こえる声の大きさで、ムダな言葉は省いて、歯切れよくテキパキと。早すぎず遅すぎないテンポで話すことも大切です。語尾が消えるなどのくせがある人は、特に気をつけましょう。
また、当然のことですが、患者さんの状態をきちんと把握していなければ「よい申し送り」はできません。それが、いちばん重要であるということを、忘れないようにしましょう。
次回は、「アナムネーゼで、患者さんとの信頼関係を」をお話します。
(『新人ナースのための社会人マナーブック 失敗しない接遇とコミュニケーション術』
監修/亀田総合病院 師長 永井三枝、前看護部長 竹股喜代子、2007年、アンファミエ刊.から改変利用)