[感染症]18年の結核新登録、外国生まれの患者が増加 厚労省
- 公開日: 2019/8/29
厚生労働省は26日、2018年の結核登録者情報調査年報の集計結果を公表した。18年に新たに結核患者として登録された人は前年比1,199人減の1万5,590人。このうち外国生まれの新登録結核患者数は、前年より137人増えて1,667人となっている。
厚労省によると、外国生まれの新登録結核患者のうち、入国5年以内の人は、前年比144人増の882人で、特に20-29歳は、前年より126人増えて617人となっている。
新登録結核患者のうち、再治療者は前年比107人減の732人。このうち、前回の治療年が10年以降の人が406人となっており、再治療者の半数超を占めている。
18年の人口10万人当たりの結核罹患率は12.3で、前年と比べて1.0減少した。都道府県別の罹患率は、大阪が20.5で最も高く、以下は、長崎(16.6)、兵庫(15.1)、愛知(14.9)、大分(14.8)などの順だった。
年齢階級別の結核罹患率に関しては「70歳以上の高齢層で高くなっている」と指摘。60-69歳の罹患率は10.0で全体の罹患率よりも低いが、70-79歳が19.7、80-89歳は51.2、90歳以上では82.8となっている。
新登録結核患者のうち、看護師・保健師の登録者数は前年比48人減の168人。年齢階級別では、40-49歳の層が最も多く、同4人増の58人となっている。
薬剤耐性についても取り上げている。18年の新登録肺結核培養陽性結核患者9,016人のうち、薬剤感受性検査の結果が判明した人の割合は84.0%(7,570人)で、前年(82.4%)より1.6ポイント増加。検査結果が判明した7,570人のうち、抗結核薬のイソニアジド(INH)、リファンピシン(RFP)の両剤に耐性がある多剤耐性肺結核患者数は55人で、前年より3人増えている。
(厚生政策情報センター)
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