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[医療提供体制] 地域枠や自治医科大出身者はシーリング対象外に 厚労省

  • 公開日: 2019/9/13

 厚生労働省は11日、「医道審議会医師分科会医師専門研修部会」(座長=遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所所長)に対し、2020年度専門研修プログラムに対する厚労相からの意見・要請案などを示した。

地域枠や自治医科大の出身者もシーリングの対象としている現行の日本専門医機構の案について、特定の都道府県での勤務が義務付けられている専攻医や、地域枠の医師による医師少数区域への対策に配慮する必要があることを挙げ、これらの医師をシーリングの別枠とするよう求めている。
 この意見・要請案に関しては、必要な医師数に基づいて専門医の養成数を決定するシーリングの原則を考慮し、地域枠の医師らもシーリングの対象に含めた現行の機構案を支持する意見もあり、部会として意見がまとまらず、座長預かりとなった。今後、委員らの意見を踏まえ、案を修正した上で、機構に要請する見通し。
 機構への意見・要請案には、このほか、採用数の年次変動が大きい都道府県別の診療科について、地域医療に重大な影響を及ぼさないよう一定の配慮をするよう要望。また、連携施設における研修期間が3カ月未満となることを認める場合の要件を明確に定め、要件を満たさない場合は、プログラムの認定を行わないことも求めた。

 カリキュラム制度の整備状況についても、▽内科▽小児科▽皮膚科▽外科▽整形外科▽眼科▽放射線科▽臨床検査▽形成外科▽総合診療―の領域が「未提出」となっていることを提示。「地域枠医師や育児や介護と研修を両立する医師等のために、カリキュラム制を整備する必要があるが、一部の領域においてはカリキュラム制が整備されていないことから、速やかに整備すること」としている。 
 研修先が未定の期間を含むプログラムの取り扱いにも言及している。約1万4,700プログラム中、約800プログラムで「研修先が未定」の期間が存在することなどに触れ、「プログラム制については、専門研修プログラムの全期間において研修先が計画されていることが前提」とし、未定の期間があるプログラムに関しては「募集を認めないこととすべき」といった方向性を示している。 

(厚生政策情報センター)

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