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[健康] 厚労省、PHR推進へ検討会設置 20年度骨太方針に向け工程表

  • 公開日: 2019/9/13

 厚生労働省健康局は、「国民の健康づくりに向けたPHRの推進に関する検討会」を設置し、11日に初会合を開いた。

PHR(Personal Health Record)の推進に向けた今後の方策について、工程表などを策定し、2020年度の骨太方針・成長戦略などに反映させる。作業班を設置し、11月ごろまでに推進に関する基本方針の素案をまとめる。 
 「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太方針2019)には、「健診・検診情報を2022年度を目処に標準化された形でデジタル化し蓄積する方策も含め、2020年夏までに工程化する」と明記されている。宮嵜雅則健康局長は冒頭のあいさつで、骨太方針2019を含む複数の政府計画にPHRの推進に関する記載が盛り込まれたことを受け、検討会を設置した経緯を説明し、「国民が自らの健康情報を活用して、生活習慣の改善等の行動変容や健康増進につなげていくための仕組みづくりを目指している。今後の国民の健康づくりを進める上で、極めて重要な仕組みづくりの方針を定めていただくことになる」などと述べた。

 事務局は、同検討会で議論の対象とするPHRの定義について、「個人の健康診断結果や服薬履歴等の健康等情報を、電子記録として、本人や家族が正確に把握するための仕組み」とした上で、活用できる情報の種別や提供範囲、閲覧や保存方法に必要な事項などを検討していく方針を示した。その際には、「個人の経済状況等によって格差が生まれないように、最低限のインフラは国・自治体・公的機関で整備すべきではあるが、その範囲も明確にしていくことが必要」と提案した。

 検討会では、20年度の早期にPHRの推進に向けた方策について中間整理を行い、20年度の骨太方針・成長戦略などに反映させる。 
 関係省庁からのヒアリングでは内閣官房から、マイナポータル(政府が運営するマイナンバーに関する行政手続きなどのオンラインサービス)の機能(アプリケーション・プログラミング・インターフェース/API)を活用して、経年的な特定健診データなどを個人が自らの必要に応じて取得できるようにする仕組みを、厚労省と検討中であることなどの報告があった。このほか、文部科学省は「児童生徒等の健康診断情報の電子化の推進」に関する取り組み、経済産業省は「ヘルスケアIT分野への民間投資活性化」に向けた取り組み、総務省は16-18年度に自治体などと連携して実施したPHRサービスモデル事業について説明した。

(厚生政策情報センター)

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