1. トップ
  2. 看護記事
  3. 診療科から探す
  4. 脳神経外科
  5. 脳疾患
  6. 【脳梗塞の看護】治療・ケアの流れを知っておこう!

【連載】冬の多発疾患を極める!

【脳梗塞の看護】治療・ケアの流れを知っておこう!

  • 公開日: 2017/1/10

脳梗塞はこんな疾患

●何らかの原因で、脳の血管が狭窄・閉塞し、虚血が起こって、その血管が支配する領域の脳組織が壊死した状態。
●おもな原因は、高血圧、動脈硬化、血栓など。心疾患、糖尿病を持つ人も高リスク。
●病態によって、アテローム血栓性脳梗塞(粥腫が原因の血栓による閉塞)、心原性脳塞栓症(心臓内血栓遊離による閉塞)、ラクナ梗塞(血管壁の変性による閉塞)に分類される。
●片麻痺、感覚障害、構音障害、失語・失認、意識障害などの症状がみられる。
●壊死した箇所により障害が異なり、およそ3分の2に後遺症が残って、ADLが低下する。
●代表的な後遺症には、片麻痺、失語、失行、半側空間無視などがある。

入院時の対応とポイント

始めに確認すること

rt-PA静注療法(血栓溶解療法)の適応かどうかの判断が重要になります。そのために、発症時の様子「いつから」「何をして」「どうなった」を確認します。この場合、発症後4.5時間を超えているなど、適応外(禁忌)になる因子を知っておく必要があります。本人に意識がない場合は、家族に聴取します。このとき、既往や家族歴についても聞きます。

また、血液検査、胸部X線、心電図の検査データも準備・確認します。

さらに、NIHSS(National Institutes of Health stroke scale)による重症度判定を行うため、各項目について聴取・評価を行います。このスケールによる判定は、療法実施中も決められた時間ごとに行い、その結果は治療における重要な指標となります。

医師に以上の聴取内容を伝え、rt-PA静注療法の適応かどうかを確認します。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

経管栄養を行っている患者さんに関する看護計画|くも膜下出血により意識障害が生じている患者さん

くも膜下出血による意識障害で経管栄養を行なっている患者さんに関する看護計画  くも膜下出血は脳血管障害(脳卒中)の一つであり、主に動脈瘤が破裂して、軟膜とくも膜の間に出血が広がることで起こります。その結果、脳が障害され、意識障害が生じます。今回はくも膜下出血による意識障害で

2024/2/29

アクセスランキング

1位

心電図でみる心室期外収縮(PVC・VPC)の波形・特徴と

心室期外収縮(PVC・VPC)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。 この記事では、解説の際PVCで統一いたします。 【関連記事】 * 心電図で使う略語・用語...

250751
2位

【血液ガス】血液ガス分析とは?基準値や読み方について

血液ガス分析とは?血液ガスの主な基準値 血液ガス分析とは、血中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の量を調べる検査です。主に、PaO2、SaO2、PaCO2、HCO3-、pH, ...

249974
3位

吸引(口腔・鼻腔)の看護|気管吸引の目的、手順・方法、コ

*2022年12月8日改訂 *2022年6月7日改訂 *2020年3月23日改訂 *2017年8月15日改訂 *2016年11月18日改訂 ▼関連記事 気管切開とは? 気管切開...

250001
4位

人工呼吸器の看護|設定・モード・アラーム対応まとめ

みんなが苦手な人工呼吸器 多くの人が苦手という人工呼吸器。苦手といっても、仕組みがよくわからない人もいれば、換気モードがわからないという人などさまざまではないでしょうか。ここでは、人工呼...

250017
5位

採血|コツ、手順・方法、採血後の注意点(内出血、しびれ等

採血とは  採血には、シリンジで血液を採取した後に分注する方法と、針を刺した状態で真空採血管を使用する方法の2種類があります。 採血の準備と手順(シリンジ・真空採血管) 採血時に準備...

250858
6位

心電図の基礎知識、基準値(正常値)・異常値、主な異常波形

*2016年9月1日改訂 *2016年12月19日改訂 *2020年4月24日改訂 *2023年7月11日改訂 心電図の基礎知識 心電図とは  心臓には、自ら電気信...

250061
7位

サチュレーション(SpO2)とは? 基準値・意味は?低下

*2019年3月11日改訂 *2017年7月18日改訂 *2021年8月9日改訂 発熱、喘息、肺炎……etc.多くの患者さんが装着しているパルスオキシメータ。 その測定値である...

249818
8位

第2回 小児のバイタルサイン測定|意義・目的、測定方法、

バイタルサイン測定の意義  小児は成人と比べて生理機能が未熟で、外界からの刺激を受けやすく、バイタルサインは変動しやすい状態にあります。また、年齢が低いほど自分の症状や苦痛をうまく表現できません。そ...

309636
9位

SIRS(全身性炎症反応症候群)とは?基準は?

*この記事は2016年7月4日に更新しました。 SIRS(全身性炎症反応症候群)について解説します。 SIRS(全身性炎症反応症候群)とは? SIRS(全身性炎症反応...

250839
10位

第2回 全身麻酔の看護|使用する薬剤の種類、方法、副作用

【関連記事】 *硬膜外麻酔(エピ)の穿刺部位と手順【マンガでわかる看護技術】 *術後痛のアセスメントとは|術後急性期の痛みの特徴とケア *第3回 局所浸潤麻酔|使用する薬剤の種類、実施方...

295949