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[診療報酬] 激変緩和係数、次回改定も設定を 中医協の作業グループが報告

  • 公開日: 2019/9/20

 次回診療報酬改定に向けてDPCの医療機関別係数のフォローアップを行っている中央社会保険医療協議会「入院医療等の調査・評価分科会」の作業グループは19日、2018年度改定で2年に1回の診療報酬改定時に改定年度に限定して設定した激変緩和係数を20年度改定でも設定する考え方を分科会に報告した。

また、外れ値として課題となっている医療資源投入量が少なく在院日数が長い病院については、個々の病院の症例の特徴の分析を進める。 

 激変緩和係数は、暫定調整係数の機能評価係数への置き換えが18年度改定で終了した後も、改定による病院の入院報酬の変動を一定幅以内に抑えるために、改定が実施された年度の1年間に限るものとして、設定された。それまでの暫定調整係数と同様に、報酬変動が±2%を超える病院を対象とし、±2%までとなるよう係数を設定した。 
 ただ、改定の2年目には、この激変緩和係数がなくなるため、その病院は1年前の改定による影響をそのまま受けることになる。 

 作業グループは、この激変緩和係数を次回改定でも設定することを提案した。「改定による報酬の変動について、病院個別の要因を特定することは困難と考えられるため」だとしている。 
 激変緩和係数を設定する中で、課題とされているのが、「医療資源投入量が少なく、在院日数が長い」病院だ。作業グループは、医療資源投入量と在院日数に着目した分析を、上位下位300位にまで拡大して行った結果を報告した。 

 「医療資源投入量が多い病院の存在に比べ、少ない病院があることにより、他の病院に対し支払われる報酬水準に不公平が生じていることが考えられる」として、医療資源投入量の少ない病院に着目した分析を行っている。 
 その結果、医療資源投入量が少ない病院のうち、▽「在院日数が短い病院」は、自院の他の病棟へ転棟する症例が多いことにより在院日数が短い場合が考えられ、DPCの点数設定にも影響するため、転棟する症例の割合と併せて分析を進める▽「在院日数が長い病院」は、DPCの中で在院日数の延長などの影響も懸念され、個々の病院の症例の特徴を踏まえ引き続き分析を行う―こととした。 

(厚生政策情報センター)

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