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[診療報酬] 長期収載品薬価、後発品と同一化までの期間短縮を 中医協部会

  • 公開日: 2019/9/27
  • 更新日: 2020/3/26

 中央社会保険医療協議会・薬価専門部会は25日、次期薬価制度改革(その2)として「長期収載品の段階的引き下げまでの期間の在り方」について議論し、薬価算定組織が提案した「後発品への置き換えが進んでいる場合の段階的引き下げまでの期間短縮」については、診療側、支払側とも進めるべきとした。>> 続きを読む


一方、置き換えが進まない先発品の薬価引き下げの「Z2」と補完的な対応としての「C」の置き換え率の水準については、先発品、後発品の動向を踏まえて慎重な検討が必要とされた。 
 特許期間が切れて後発品が上市されている先発品である「長期収載品」の薬価については、2018年度薬価制度改革で、後発品への置き換えの状況に応じて、最終的には後発品の薬価と同一水準まで引き下げる算定方式が導入された。 一方、それ以前に導入されていた「Z2方式」は、後発品上市から5年後に後発品への置き換え率に応じて長期収載品の薬価を下げるもので、▽置き換え率40%未満:2.0%下げ▽40%以上60%未満:1.75%下げ▽60%以上80%未満:1.5%下げ-となっている。この「Z2」は適用開始から5年間継続する。 
 18年度改定で導入されたのは、「Z2」終了後、つまり、後発品上市から10年経過後に、後発品への置き換え率が80%以上の場合は、長期収載品の薬価を後発品の薬価に対して「2.5倍」に引き下げ、その2年後には「2倍」まで引き下げ、さらに2年後に「1.5倍」とし、その2年後に「1倍」(同一)とするもので、これが「G1」。 「Z2」が10年間、それからの「G1」は6年の合わせて16年で、長期収載品の薬価を後発品と同一にする。 
 また、「Z2」終了時の置き換え率が80%未満の場合は、その時点では「G1」と同様に後発品の「2.5倍」とするが、その後は、2年ごとに2.3倍、2.1倍、1.9倍、1.7倍、1.5倍と下げていく。最終は、後発品と同一ではなく、1.5倍止まりで、これは「G2」とされる。 
 さらに、置き換え率が低く、G1、G2の適用を受けない品目については、「Z2」の期間終了後も「Z2の基準」を準用した引き下げを受ける。これは「C」とされている。 
 これに対し、薬価専門部会の下部組織である薬価算定組織は、次期薬価制度改革に関する意見として、長期収載品については、▽後発品への置き換えが進んでいる事例では先発メーカーの撤退の意向も踏まえて、段階的引き下げまでの期間を短縮する▽AG(長期収載品と同一製造所に製造委託)が収載された場合、Z2とG1、G2適用までの期間を短縮-との考えを示していた。 
 厚生労働省は、これを踏まえた論点として、▽後発品置き換え率の状況を踏まえて、長期収載品の段階的引き下げまでの期間についてどう考えるか▽Z2とCの置き換え率の水準について、最近の後発品への置き換え率を踏まえてどう考えるか-を提示した。 
 これに対し、日本医師会常任理事の松本吉郎委員は、「Z2」の期間(10年)を短縮するかどうかは、G1、G2を導入して間もないため知見が少ないとして、慎重な姿勢を示した。 しかし、算定組織が提案した「置き換えが進んでいる品目」と「AGが上市された品目」については、期間の短縮を検討すべきとした。 一方、「C」の置き換え率の水準については適切な水準に設定すべきとした。 
 支払側では、全国健康保険協会理事の吉森俊和委員が、置き換え率の進んでいる品目とAGが上市された品目については、期間の短縮を検討すべきとした。 また、置き換え率の進んでいない品目についても、先発品、後発品の企業の動向を踏まえて慎重に検討すべきとしながらも、長期収載品に依存せずに革新性の高い創薬のビジネスモデルを目指す観点から考えるべきとし、「Z2」の期間短縮や「C」の水準を厳しくする方向性を示した。 
 製薬業界からの専門委員の上出厚志委員(アステラス製薬上席執行役員渉外部長)は、長期収載品の薬価を後発品の薬価に近づける方式によって薬価が近くなると、後発品への置き換えが進まなくなる面があるとし、期間の短縮についても、そうした面への配慮が必要だとした。 また、G1、G2、Cによる引き下げ率が大きくなる場合に緩和する「円滑実施措置」を次回も継続するよう求めた。 

(厚生政策情報センター)