第13回 胃瘻の管理と合併症
- 公開日: 2015/10/5
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経腸栄養(経管栄養)とは|種類・手順・看護のポイント
1、胃瘻の管理
1)胃瘻造設後の管理
術後の胃瘻の管理は以下のように行います。
1.当日は体外ストッパーを皮膚から約5~10mmの位置に固定し、皮膚を直接圧迫しないようにし、厚めのガーゼを間に挟む。翌日はガーゼを取り除き、消毒もしくは洗浄し、ガーゼを入れる。
2.術後1週間までは、[1]毎日の瘻孔を観察し、[2]瘻孔周囲の消毒、洗浄(1日1回、1週間)、[3]カテーテルの回転、皮膚とチューブストッパーに多少ゆるみをもたせる、などの管理を行なう。
3.術後1週間以降のガーゼ保護は不要で、浸出液や液漏れがないことを確認する。周囲皮膚を清潔に保ち、石鹸と微温湯でスキンケアを行なう。
4.シャワーは1週間後を、入浴は2,3週間後を目安に開始する。
術後の抗生剤の投与に関しては、Pull,Push法の場合は術直前および術後3日ほどの抗生剤投与をします。Introducer法およびその変法(セルジンガー、ダイレクト法)は、術前単回投与でよいとされます。
術後の栄養剤の投与方法は以下のように行います。
1.原則的にPEG当日は絶飲食とし、必要な内服薬のみ胃瘻から投与する。
2.PEG後1-3日目位から始め、少ない量から徐々に多くしていく。
3.術前に経鼻胃管から十分な経腸栄養が施行されていた症例では、術後1日目より通常濃度の経腸栄養剤を維持量の1/3程度から開始する。
4.術前2-4週間の長期に消化管が使われていない場合は、栄養剤の注入に注意を要する。糖液や希釈した栄養剤で開始する、ポンプでの少量持続投与の速度をゆっくり上げていくなどの工夫が必要である。
5.維持期の栄養剤のカロリーは25~30kcal/kgとし、定期的に、体重、アルブミンなどの栄養評価を行い、維持期の必要エネルギー量、水分量を調節するようにする。
2)胃瘻カテーテルの管理
胃瘻カテーテルの管理に関しては以下のように行います。