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【連載】初歩からわかる看護研究

Step15【看護研究】因果関係を明確に示すデータの収集ポイント(その2)

  • 公開日: 2012/5/17
  • 更新日: 2020/10/22

前回、Type4比較研究とType5準実験研究は、対象者を群分けして比較するという、ほかのタイプとは異 なる特徴を説明しました。この群分けして比較するために重要なのが「コントロール」です。今回は、Type5準実験研究の概念枠組みとデータ収集項目につ いて、「コントロール」を用いながら進めてみましょう。


【看護研究まとめ記事】
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研究疑問と用語の操作的定義

Type5準実験研究の研究疑問は、「誰々について○○(実験)は△△に効果があるか」でした。

例えば、図1のように「がん化学療法を受ける患者についてアロマオイルを使用した足浴は、倦怠感の軽減に効果があるか」が研究疑問だとします。ほかのタイプの研究と同様に研究疑問のなかで重要なキーワードについて用語の操作的定義を行います。

研究疑問と用語の操作的定義

図1の例では、「倦怠感」について、「がん治療に伴う合併症のひ とつであり、身体のだるさを指す。倦怠感スケール(CancerFatigue Scale)の下位尺度『身体的倦怠感』を用いた測定と、補足的な評価として生理学的指標(血圧、心拍数、呼吸数)により測定する」としました。

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対象者の条件

対象者の条件には、「がん化学療法のために外来通院している患者全員のうち同意が得られた人」というように、どのような人が対象となるのかを明確にしておきます。対象者を説明する基礎データとしては、年齢、性別、疾患、化学療法の内容を挙げました。

Type5準実験研究では、対象者を実験する群と実験しない群に分けます(図2)。実験をしない群を対照群(コントロール群)と言いますが、実験群と対照群を無作為に振り分ける必要があります。どちらの群に振り分けられるかの確率を同じにするためには、乱数表を用いる、入院した順に交互に振り分けるなどの方法が考えられます。

実験デザイン

 よりエビデンスを高めるためには、無作為に対照群を設けることが必要ですが、臨床看護の場では新しいケアを行った群を実験群、それ以前のケアを行った群を対照群とする時系列での振り分けや、対照群を設けられず実験群のみとする場合もあります。

 対照群がない場合は、実験の前後を比較するだけ、あるいは1回目と2回目で実験ありの場合となしの場合で2回測定するパターンなどもあります。その場合は、翌日行うなど、前の実験の影響が出ないよう計画してください。

図1の例では、アロマオイルを用いた足浴とアロマオイルを用いな い足浴を2日間に分けて行います。1日目に行うか2日目で行うかによって差が出ることも考えられるので、例えば、Aさんは1日目アロマあり、2日目アロマ なし、Bさんは1日目アロマなし、2日目アロマありというように、どちらを先に行うかは順番に振り分けることにします。

 測定は、実験の前後で行います。また実験後の測定は、5分後、10後というように時間を追って測定していく場合もあります。

次のページでは、「実験手順」から「概念枠組みからデータ項目へ」について説明します。

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2012/5/17