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[医薬品] 国産初の軽症者向けコロナ飲み薬を緊急承認 厚労省

  • 公開日: 2022/11/24

 厚生労働省は22日、塩野義製薬が開発した新型コロナウイルス感染症の治療薬「ゾコーバ錠125mg」を緊急承認した。同錠は、軽症者にも投与できる初の国産の新型コロナ飲み薬で、迅速な実用化を目指す新たな承認制度が適用された第1号案件。政府は承認後、速やかに100万人分を購入することで塩野義と既に契約を締結している。


 ゾコーバは、ウイルスの増殖に必須の酵素を選択的に阻害することで、増殖を抑制する。通常は12歳以上の小児や成人に対し、1日1回投与する。用量は1日目が375mg、2日目から5日目までは125mg。妊婦や妊娠している可能性のある女性には投与してはいけない。
 同剤の承認の可否を巡っては、6月22日と7月20日の2回審議されたが、新型コロナへの有効性が推定できると認められないなどの理由でいずれも了承されなかった。 その後、塩野義が9月末に第2/3相臨床試験のフェーズ3パートの結果を公表。投与された軽症・中等症の患者の鼻水や喉の痛み、発熱など5症状が消えるまでの時間が、プラセボ群と比べて24時間短縮するなど有意な効果が見られた。安全性も確認されたという。
 このデータなども踏まえ、薬事・食品衛生審議会の薬事分科会と医薬品第二部会が22日、合同会議を開いて改めて審議。同剤を審査した医薬品医療機器総合機構が、新型コロナ感染症に対する有効性を有すると推定するに足る情報は得られたと評価したことを基に、緊急承認することを了承。これを受けて厚労省が即日、正式に承認した。
 5月に創設された緊急承認制度では、感染症が大流行した時などに健康被害の拡大を防ぐため、安全性の確認を前提に有効性があると推定されれば、厚労相が承認する。対象となるのは、他に代替手段がない治療薬やワクチンなど。ゾコーバはこの新たな仕組みが初めて適用された。
(厚生政策情報センター)

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