1. トップ
  2. 看護記事
  3. 診療科から探す
  4. 呼吸器科
  5. 呼吸器科の看護技術
  6. 血液ガス分析
  7. 第1回 生体のメカニズムと血液ガス―呼吸

【連載】基礎からまなぶ血液ガス

第1回 生体のメカニズムと血液ガス―呼吸

  • 公開日: 2014/5/4

血液の中に含まれているガスには、酸素や二酸化炭素などがあります。
こうした血液ガスを分析することでいったい何がわかるのでしょうか。
まずは、体のしくみと血液ガスについて見ていきましょう。


生化学反応をまずは理解しよう

人間の体はおよそ60兆個もの細胞から構成されていて、その細胞は活動に必要なエネルギーを酸化作用によって得ています。

ヒトは酸素がないと生きていけないのは、この生化学反応に必要だからです。

酸素は呼吸によって肺胞に取り込まれ、肺の毛細血管内血液へと拡散していきます。

そこでヘモグロビンと結合し、酸化ヘモグロビンとして全身の各細胞に運ばれます。

細胞では血液中から酸素だけが取り込まれて、エネルギーの産生に使われます。

こうした細胞代謝や食事によって、体内では「酸」が産生されるのですが、大別すると揮発性酸(炭酸)と不揮発性酸(炭酸以外の酸)に分けることができます。

揮発性酸の大部分は炭水化物や脂肪の燃焼でできる二酸化炭素で、肺から呼気によって排泄(ガス交換)されます。

一方、不揮発性酸は蛋白質の代謝でできるリン酸や硫酸などで、腎臓から排泄されています。

この2つの排泄経路は、体内のpHを一定に保つ酸塩基平衡の調節に深く関係しており、腎臓と肺はその調節器官というわけです。

酸の産生と排出説明図

酸の産生と排出

続いては、「ガス交換と酸塩基平衡を評価すること」について解説します。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

頻呼吸の後に倒れた!? 頻呼吸で起こることをおさらいしておこう

今回の問題看護師国家試験第112回-午前-一般27 健常な女子(15歳)が野外のコンサートで興奮し、頻呼吸を起こして倒れた。このときの女子の体内の状態で正しいのはどれか。 1.アルカローシスである。 2.ヘマトクリットは基準値よりも高い。 3.動脈血酸素飽和度(SaO

2025/7/19