【看護倫理・事例】第19回<問題編>「痛くないですか?」と聞かないで!と言われたケース
- 公開日: 2015/1/20
- 更新日: 2021/1/6
日々の看護のなかに意外に多く潜んでいる倫理的問題。それらの解決のためには、まず、倫理的な違和感に気づくセンスが大切です。
今回は、「痛くないですか?」と聞かないで!と言われたケースをもとに、センスを磨く練習をしてみましょう。
今回の患者さん
- 遠藤三郎さん(仮名)
- 80歳代後半
- 男性
- 白血病
遠藤さんは、糖尿病で当院を受診していましたが、さらに貧血が加わり、精査したところ白血病がわかりました。
キーパーソンは娘さん。
病名は家族の強い希望により本人に告知していません。
しばらく白血病の治療のために入退院を繰り返していましたが、ある年末に、遠藤さんは発熱・嘔吐と肺炎のため入院となりました。
このとき医師から家族には、「化学療法をしても効果の見込みは低く、急変のリスクもあります」と説明があり、これに対して家族は、「自然にみていきたい。苦しまないようにしてほしいです」と答え、化学療法はせずに症状緩和を行っていくことを希望しました。
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