【ヒヤリ・ハット】Case1 薬剤の投与経路を間違ってしまった!
- 公開日: 2015/10/13
日々の看護場面でドキッとした経験はありませんか?大きな事故につながらなくても、そんな経験は減らしたいもの。2015年10月の医療事故調査制度スタートとともに、いま医療安全の意識が高まっています。この機会に、看護師が遭遇しやすいヒヤリ・ハット事例から、日常に潜む「あぶないケア」を見直して、その根拠と対策から安全な看護を実現しましょう。
Case1
看護師Cが与薬準備をしようとしたら、担当患者に「ケイツー®シロップ」が配薬されていました。注射薬である「ケイツー®N静注」のアンプルはいつも取り扱っていましたが、内服薬である「ケイツー®シロップ」を扱うのは初めてでした。
このナースはこの場面でどのように考えたのでしょうか?
ナースはこう考えた
ケイツー®を投与ね。あれ、いつものアンプルじゃないわね……形状が変わったのかしら。そうか、ジェネリックね!よく薬が変わるわね。わかんなくなっちゃう。
看護師Cはアルミパックを開封し、開封口から注射器に吸い取って調製した薬剤をトレーの中に置きました。トレーの中には針が付いたままの状態の注射器と内服用の薬杯が一緒に置かれていました。与薬を担当した看護師Dは、処方箋の指示を確認しないまま、「ケイツー®シロップ」を静脈内に誤投与してしまいました。