喀痰が多い気管切開患者さんにはどう対応する?
- 公開日: 2016/7/20
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気管切開とは? 気管切開の看護
原因別に対応策を考える!
喀痰が多くて困ったという質問をよく受けます。まずはその状況から考えてみましょう。痰が多いのは気管の中ですか? 気管切開チューブのカフ上部ですか? それともチューブから噴き出した胸元ですか?
気管切開チューブの中から喀痰がどんどん出てくる場合について原因別に対応策を考えてみましょう。
気管支に喀痰が貯留している、またはもともと喀痰が多い患者さんの場合
■水分が多すぎないか注意する
慢性気管支炎や気管支拡張症があるため気管支にもともと喀痰が貯留している、今回入院して気管挿管・気管切開となる以前から、もともと喀痰が多いほうだった、という場合について考えてみましょう。
慢性気管支炎や気管支拡張症は、緑色や灰緑色の粘稠性の高い喀痰が多いことが特徴の疾患です。気管支拡張症では、その名の通り気管支が何らかの影響で太くなり、喀痰が貯留してそこに常在細菌がいることが多いのです。
このような患者さんの場合、喀痰が多いのが元来の病態ですから、気管切開後も喀痰が多いのは、ある程度は仕方がありません。逆に痰が出せないことのほうが問題となります。
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気管切開患者さんの吸引の手順
吸引前の準備 STEP1 バイタルサインを確認 パルスオキシメーターを装着してSpO2と脈拍を確認します。特に、陽圧人工呼吸を受けていて、かつ酸素も使っている患者さんは、吸引によるSpO2低下の可能性が高くなります。そのため、パルスオキシメーターは吸引が終わるまで装着