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【連載】見直そう! CKD・透析ケア

第8回 CKD患者さんの1日に摂取可能なナトリウム(塩分)・水分量は?なぜ制限するの?

  • 公開日: 2017/5/9

塩分と水分がどう腎臓に影響するのか

 腎臓は余分な水分や電解質(ナトリウム、カリウム、ミネラルなど)を排泄し、身体のバランスを保っています。腎臓の糸球体では1日に約150Lもの原尿が作られ、その原尿は尿細管を通過する間に約99%が再吸収され、1日約1.5Lが尿として体外へ排泄されます。
電解質では、ナトリウム、カリウム、リンなどが腎臓で調節されています。また腎臓はナトリウムと水分の排出量をコントロールすることにより血圧を調整する働きも担っています。
血圧が高いときは、ナトリウムと水分の排出量を増加させることで血圧を下げ、血圧が低いときは、ナトリウムと水分の排出量を減少させることで血圧を上げます。
さらに、腎臓は血圧を維持するホルモンを分泌し、血圧が低いときに血圧を上げます。

 このように腎臓はナトリウム・水分の排泄や、ホルモン分泌を調整しながら血圧を正常に保っています。
しかし、腎機能が低下すると、ナトリウム・水分が溜まりやすく、また血圧を調整するホルモンバランスが崩れ、高血圧になることがあります。
また腎臓の糸球体は無数の細い血管(末梢血管)からなっており、腎機能が低下し血圧が上がると、これらの末梢血管の抵抗が大きくなります。
すると糸球体の細い末梢血管は硬く血液が流れにくくなり、さらに腎機能が低下するという悪循環に陥ってしまいます。

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