1. トップ
  2. 看護記事
  3. 医療・看護技術から探す
  4. 老年看護
  5. 第6回 転倒・転落の予防とケアのポイント

【連載】高齢者の機能低下をアセスメント

第6回 転倒・転落の予防とケアのポイント

  • 公開日: 2012/10/16

これまで、なぜ起こるのか、また観察・アセスメントにポイントについて解説しました。
今回は、それらを踏まえた上でケアや予防にどう活かしていけばいいのかを解説します。


環境調整が基本中の基本

転倒リスクをアセスメントしたら、その患者さんにとってリスクとなる行動、物的環境を調整していくことが大切になります。

特に転倒要因は個別性が強いので、患者さんに合った予防プランの立案が必要です。
転倒予防の基本として大切なことは環境調整です。
廊下や病室の床には歩行の妨げとなるようなものは置かない、水漏れ等はすぐに拭き取るなど、常に環境整備を心掛けます。

特に患者さんのベッド周囲の床には私物を置かないで、床頭台や棚の中に収納してもらうよう、患者さんだけでなく家族へも指導を行います。

また、患者さんの寝衣にも注意が必要です。裾が長すぎると歩きにくくなります。
同様にスリッパも脱げやすくて歩きにくくつまずきやすいので、普段から履いている足にフィットしたものを用意してもらうようにします。

予防器具等を効果的に使用しよう!

認知機能低下があり、ナースコールを押さずに一人で動きだすなどの危険行動が見られる患者さんについては、床、ベッドマットやベッド柵に設置して動きだしをキャッチできるセンサーを利用します。
床式センサーマットは患者さんがよけて通ったり、飛び越えることによってさらに転倒のリスクが高くなることもあるので、慎重に使用します。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

トイレ誘導に関する看護計画|誤嚥性肺炎治療中の認知症のある患者さん

誤嚥性肺炎の治療中にトイレ誘導を行う認知症がある患者さんに関する看護計画  認知症は認知機能の低下に加えて活動性の低下や嚥下機能低下といった日常生活に支障をきたす症状も見られる疾患で、血管性、アルツハイマー型、レヴィー小体型、前頭側頭型といった原因があります。今回は認知症の

2023/12/22