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【連載】高齢者の機能低下をアセスメント

最終回 高齢者の失禁ケアを見直す

  • 公開日: 2013/4/1

高齢者の看護には欠かすことができない失禁ケア。
日頃当たり前のように行っているケア方法がさまざまなトラブルの原因になっている可能性があります。
失禁ケアへの意識をここで再確認してみましょう。


▼関連記事
認知症・認知機能障害の看護ケア|原因、症状、アセスメントのポイント


高齢者の失禁ケアはこう考える!

「高齢者は失禁しても仕方がない」は間違っている!

 一般的な風潮として、高齢者が失禁しても「年なのだから仕方ない」と受け止められる傾向にあります。そして、この考えは残念ながら医療・介護従事者の中にもあり、高齢者が失禁を気にして医療機関を受診しても、「ほかに内科的疾患がないから、少しくらいの失禁は問題ない」「年齢相応の症状だよ」と扱われてしまったと訴える患者さんは多くいます。

 しかし、そうした考え方は高齢者への偏見であって、正しい見方とはいえないのです。失禁は、褥瘡などと同じように改善すべき症状であり、改善する可能性があることを忘れないようにしましょう。

「パッドの重ね着け」は間違っている!

 おむつへ失禁している患者さんに対して、「横漏れ・背漏れ対策」として尿取りパッドを重ね着けしたり、バスタオルやラバーシーツなどを安易に敷いていませんか?これは漏れることを前提とした対策であって、漏れへの直接的なケアとは違います。

 また、尿道留置カテーテル挿入中もカテーテル脇からの尿の流出を心配して、当たり前のように尿取りパッドを併用しているケースが多く見受けられます。

 パッドやおむつを使用する目的を再度考え、漏れの原因をまずはきちんとアセスメントすることが重要です。その上で、使用する目的・対象に応じたものを選択し、それらを正しく使用することが重要なのです。

「失禁に皮膚トラブルはつきもの」は間違っている!

 確かに失禁は、皮膚トラブル発生の大きな要因となります。

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