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【連載】急がば学べ! 呼吸のしくみ

SaO2(SpO2)とPaO2の関係と正常値を知ろう

  • 公開日: 2014/4/6
  • 更新日: 2020/10/22

ここでは、3つの図からSpO2が低下したときのアセスメントを学んでいきます。SpO2は身近な検査値であるため、ついルーチンのチェックになってはいないでしょうか。
数値の増減だけでなく、それがどのような意味を持つかを知ると、その後の対応が判断できるようになってきます。


【サチュレーション(SpO2)のまとめ記事】
▼サチュレーション(SpO2)について、まとめて読むならコチラ
サチュレーション(SpO2)とは?基準値・意味は?低下の原因と対応


酸素解離曲線が表すもの

 酸素は、血液中に取り込まれ、ヘモグロビンと結合して運搬されます。すべてのヘモグロビンが酸素と結合すればSaO2は100%となり、これが最高値となります。

一方、PaO2は患者さんの年齢や疾患、病態によって変化するため、正常値は80~100Torrとされ、これに伴って、SaO2の正常値も95 ~ 98%となっています。

 このようにSaO2の値、つまりヘモグロビンと酸素の結合率はPaO2によって決められます。ですから、酸素化を評価するためには、この両方を見ていかなければなりません。

酸素解離曲線
(図)酸素解離曲線

 酸素解離曲線(図)は、酸素飽和度(ここではSaO2とする)と酸素分圧(ここではPaO2とする)の関係を表したもので、PaO2が上昇するとSaO2もそれに合わせ上昇していることがわかります。つまりSaO2が下がったときは、PaO2も下がっているということになり、SaO2とPaO2のいずれかの値を見ることで、もう一方の値を知ることができます。(※室内気吸入酸素濃度21%、pH7.40、PaCO240Torr、体温37℃の場合。条件に大きく差があるとあてはまらなくなります。)

SaO2値とPaO2値の覚え方

 この酸素解離曲線に照らし合わせれば、SaO2(SpO2)測定時にはPaO2値も推測できることになります。しかし、素早い評価が求められることの多い臨床では、それはなかなか難しいもの。そこで、ここでは覚えておきたいポイントを紹介します。

 まずは、SaO2とPaO2の正常値を覚えます。これは「PaO2 80 ~ 100Torr、SaO2 95 ~ 98%」となります。

 そして、呼吸不全の定義となる「PaO2 60Torr、SaO2 90%」を覚えておきます。図を見るとわかるように、ここから曲線は急激に下降していきます。つまり、「PaO2 60Torr、SaO2 90%」以下になると、SaO2値は急激に落ちていくことになります。

評価のポイントとなるPaO2とSaO2の値
(表)評価のポイントとなるPaO2とSaO2の値

次回は「SpO2低下時のアセスメント」について解説します。

(『ナース専科マガジン2012年12月増刊号 一冊まるごと呼吸ケア』より転載)