第5回 5つのステップで血液ガスを読んでみよう
- 公開日: 2014/6/15
血液ガス異常の基本形を理解したところで、血液ガスの読み方をイメージしてみましょう。
血液ガス異常は、混合性酸塩基平衡障害など複雑な病態を示すことも多いので、ここで紹介するように、一歩一歩系統的にアプローチしていくと理解しやすくなります。
▼血液ガスについてまとめて読むならコチラ
血液ガス分析とは?基準値や読み方について
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ステップ1 アシデミアかアルカレミアかを判断する!
血液pHの基準値は7.40±0.05で、これを超える場合は
1. アシデミア(酸性に傾いている状態) pH<7.45
2. アルカレミア(アルカリ性に傾いている状態) pH>7.45
と判断します。
ステップ2 pH変化の原因が、HCO3-かPaCO2かを検討する!
血液ガス異常の4つの基本形(呼吸性アシドーシス・呼吸性アルカローシス・代謝性アシドーシス・代謝性アルカローシス)に当てはめて、血液pHが変化した主要因を考えます。
例えば、
1. pH 7.32
2. PaCO2 40Torr
3. HCO3- 14mEq/L
の場合、PaCO2は正常で、HCO3-(基準値24mEq/L)は大きく減少しているため、代謝性アシドーシスと判断できます。
ステップ3 アニオンギャップを計算する
アニオンギャップとは
血液中には、陰イオン(アニオン)と陽イオン(カチオン)があります。