「インシジョン」「インセン」「インチュベーション」「インバギ」ってなに?
- 公開日: 2015/7/30
日常の看護業務でよく耳にする専門用語や今さら聞けない業界用語、最近出てきた新しい用語などを解説します。
『インシジョン』([英]incision)
切開のこと、皮膚を切って開くことをいいます。主な切開として、帝王切開や気管切開があります。
気管切開は、頸部で気管を切ることで、気道・換気を確保する手技です。気管にカニューレを挿管して呼吸管理を行ないます。また、気道分泌物の除去や食物の経口摂取にも効果的です。
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『インセン』([略]陰洗)
陰部洗浄のこと。陰部は排泄物、分泌物などにより汚染しやすい部位です。臭いや感染を防ぐために不可欠なケアです。
手袋をして、陰部洗浄用ボトルで恥骨から肛門にかけて39℃程度のお湯で洗い流した後、しっかり泡立てた石鹸で洗います。
陰部洗浄では患者さんの羞恥心にも十分な配慮が必要となり、世話話をして患者さんの心理的負担を軽減するとともに、カーテンを閉め、タオルをかけるなどして処理中の露出を少なくすることが重要です。
『インチュベーション』([英]intubation)
挿管つまり気管挿管のこと。口や鼻から挿管チューブを入れ、気道を確保することをいいます。意識がない患者さんや呼吸不全の患者さんに行ないます。
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『インバギ』([英]invagination)
腸重積のこと。腸の一部が、続く腸へ滑り込んで重なり合ってしまい、腸閉塞を起こすことをいいます。大半は乳幼児に起きる疾患で、原因は不明です。