【看護師のマナー】第41回 看護記録は読まれることを意識して
- 公開日: 2016/2/8
- 更新日: 2021/1/6
新人ナースのための社会人マナーブック。今回は「看護記録は読まれることを意識して」についてお話します。
患者さんが読むことも意識して
毎日、何らかのケアを患者さんに行います。実践した行為や、観察したことを記録したものが「看護記録」です。病院によって形式もフォーマットもさまざまで、電子カルテで一元管理されていることも少なくありませんが、看護計画を立てるうえで、重要な情報源となるものです。
また最近では、患者さんや家族が希望すれば、カルテを開示する病院も多く、今後もその傾向は強まっていくと思われます。このことからも、患者さんへの記録開示を前提に、事実をきちんと記録することが大切です。
記録の際には次のような点に気を配りましょう。
- 正確に……正確さが大切なのは、いうまでもありません。事実を具体的に書きましょう
- 簡潔に……本当に必要な情報を選んで、短い文にして記載しましょう
- すぐに……気がついたことは、できるだけ早く書き残します
- 整理して……読む人のことを考え、わかりやすく、整理して書くことが大切です
- 丁寧に……手書きの病院もあると思います。丁寧に、読みやすく書くことです
だれもが理解できる標準的な言葉で書くことも重要なことです。「爆睡」など、若い人にしかわからない言葉を使ったりするのは慎みましょう。
また、患者さん本人が読んで、不愉快になったり、傷ついたりする表現もよくありません。たとえば、「食事を拒否した」とは書かず、「食事は摂らなかった」という表現を選びます。自分のことをこんなふうに書かれたらいやだな、と思う表現は避けるようにしましょう。
次回は、「病院内で働く他職種との連携が大切です」をお話します。
(『新人ナースのための社会人マナーブック 失敗しない接遇とコミュニケーション術』
監修/亀田総合病院 師長 永井三枝、前看護部長 竹股喜代子、2007年、アンファミエ刊.から改変利用)